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2012年6月28日
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ロンドンをいろどる「電話ボックスアート」

文と写真:マクギネス真美

写真:ミニサイズのビッグ・ベンにもたれかかって記念撮影する人々拡大ミニサイズのビッグ・ベンにもたれかかって記念撮影する人々

写真:本物の公衆電話ボックス。ただし、これらはK6ではなくK2タイプ拡大本物の公衆電話ボックス。ただし、これらはK6ではなくK2タイプ

写真:手編みの、モンスター電話ボックス拡大手編みの、モンスター電話ボックス

写真:最先端のファッションを扱うデパート、ハーヴィ・ニコルズによる作品はシックなイラストで拡大最先端のファッションを扱うデパート、ハーヴィ・ニコルズによる作品はシックなイラストで

写真:電話ボックスと記念写真を撮っている人の多いこと、多いこと!拡大電話ボックスと記念写真を撮っている人の多いこと、多いこと!

写真:Cell Phone という名前のボックス。各作品の解説、アーティスト名などは、作品の台座の部分にあるラベル、またはウエブサイトにて確認できる拡大Cell Phone という名前のボックス。各作品の解説、アーティスト名などは、作品の台座の部分にあるラベル、またはウエブサイトにて確認できる

写真:コベント・ガーデンの人混みでもひときわ目をひいた、大きな作品。触ってみたくなる気持ち、わかるなあ拡大コベント・ガーデンの人混みでもひときわ目をひいた、大きな作品。触ってみたくなる気持ち、わかるなあ

 エリザベス女王の在位60年を記念し正式名称「クロック・タワー」から「エリザベス・タワー」に改称される、とイギリス議会下院から発表があったばかりのビッグ・ベン。塔を遠くに眺めることのできるトラファルガー・スクエアの南側に、もうひとつのビッグ・ベンが登場した?と思ったら、これ、ニュージーランド出身のアーティスト、マンディ・ポープ(Mandii Pope)さんによる、公衆電話ボックスのレプリカ・アート作品だった。

ロンドン名物がアートに

 ロンドンではパブリック・アートが盛んだと、以前このコラムでご紹介したことがあるのを覚えていらっしゃるだろうか。

 今、街中でもっとも目立つパブリック・アートが、2階建てバス、ブラック・キャブ(タクシー)などと並ぶロンドン名物、公衆電話ボックスのレプリカを使ったオブジェだ。

 今年の復活祭(イースター)には、やはりアーティストたちがデコレーションをした、卵型オブジェのキャンペーン「ザ・ビッグ・エッグ・ハント(The Big Egg Hunt )」が話題となったが、今回は電話ボックス。というのも、このキャンペーンは「チャイルドライン(ChildLine)」という、英国内に住む子供、若者向け無料電話相談のチャリティ団体の創設25年を記念して、当団体とブリティッシュ・テレコム(BT)が企画したものだからだ。キャンペーン名は「ビー・ティー・アート・ボックス(BT ArtBox)」という。

有名建築家によるデザイン

 解説によると、この形の電話ボックスは、バタシー発電所の設計などで知られる建築家、ジャイルズ・ギルバート・スコット(Sir Giles Gilbert Scott)により、ジョージ5世(King George V)のシルバー・ジュビリー(在位25周年)を記念して、1935年にデザインされたものだという。専門的にはK6というそうだが、一般にはレッド・フォン・ボックス(red phone box)と呼ばれている。

 このような赤色の公衆電話ボックスは、観光資源としての役目もあってか、携帯電話を持つ人がほとんどになった今でも、ロンドン中心地の観光名所付近にはまだかなりの数が設置されているので、目にしたことがある人も多いのではないだろうか。

 BT ArtBoxの作品は、遠くからでも目をひくド派手な色使いのものや、繊細なイラストのもの、電話ボックスからキリンの頭が飛び出しているものなど、トラファルガー・スクエアやコベント・ガーデン近辺を歩いただけでも、ずいぶんたくさん見かけた。これらの場所以外にもヒースロー空港、セント・パンクラス駅、カーナビー・ストリート、ボンド・ストリートにロンドン塔など、作品の展示には、人が集まる一帯が選ばれている。

SNSサイトも活用

 ロンドンオリンピックでの水泳競技用会場「アクアティックス・センター(Aquatics Centre)」の設計を手がけた女性建築家、ザハ・ハディッド(Zaha Hadid)を含めた80名以上のクリエーターが、電話ボックス・アート作品のデザイン、製作を手がけているそうだ。一方、一般の人もキャンペーンの公式サイトから、公衆電話のテンプレートをダウンロードし、好きなデザインを施すことができる。また、出来上がったものの写真を撮って、ツイッターやフリッカーなどのサイトに投稿することもできる。ロンドンで実際の作品を見られない人でも参加できるので、いいアイデアの浮かんだ方は、チャレンジしてみてはいかがだろう。

 電話ボックスの展示は7月16日まで。その後はイーベイ(ebay)とサザビース(Sotheby's)を通じてオークションにかけられ、集まったお金は、チャイルドラインに寄付されるという。

 前回ご紹介したストリート・アートといい、今回のようなパブリック・アートといい、街を舞台に、ひろびろとした空間でアートを見られるのは、ロンドンの魅力だとつくづく思う。

データ

BT ArtBoxの公式サイト
作品を手がけたアーティストたちについての解説もある。
チャリティ団体「チャイルドライン」のサイト

プロフィール

マクギネス真美さん プロフィール画像

マクギネス真美(まくぎねす・まみ)
9年半の雑誌編集者時代を経て2003年渡英。共著『ハッピーハッピーロンドン』(双葉社)。「ダ・ヴィンチ電子ナビ」では電子書籍のレビューをしている。辛抱を強いられる公共交通機関、街中のおかしな看板や不思議な食べ物など「イギリスの実態」を、おもしろ画像とともに自身のウエブサイトでレポート。最新情報はツイッターでもつぶやいています。
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