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気負いなく新技に挑戦 スノーボード・ハーフパイプ 国母和宏

2009年11月1日11時20分

 仕切り直しのW杯参戦(4、5日)のため、10月28日にスイスへ旅立った。確かな手応えがある。

 「米国勢に追いつくための練習を、ニュージーランド合宿でやってきましたから」

 W杯開幕戦があった8月のニュージーランドで衝撃を受けた。スノーボード界のスーパースター、06年トリノ五輪金メダリストのショーン・ホワイト(米)が縦2回転横3回転の新技「ダブルコーク」を披露して圧勝した。国母は日本勢最高の3位だった。

 新技を見た第一印象は「あれをやらなきゃ勝てないのか。あんまりかっこよくはないけど……」。だが、審判が出した点数を分析すると「ダブルコーク」を成功すれば高得点が出るのは明白だった。「自分の好きな滑りをしても高い点数が出ないなら悔しい。自分のスタイルを取り入れながら、ダブルコークもやって勝てれば最高。今のハーフパイプで一番レベルの高い技なのは確かだから」。王者ホワイトへの意識は「実力は認めてます。ハンパなくうまい」。

 自身も「ダブルコーク」習得に向けた練習をスタート。10月のニュージーランド合宿では「何となく形にはなった。ただ、助走スピードが必要だし、前後の技との兼ね合いもあるので、ルーティン(技の順番)は決めていない」。バンクーバー五輪まで実戦で披露するつもりはないという。

 プロのスノーボーダーである国母にとって、五輪は陸上や競泳の選手ほどの重み、こだわりはない。「メダルを取って人生変えようとは思ってないです」。ただ、トリノ五輪に出た経験から、ふだんはこの競技と縁がない人にもパフォーマンスを見てもらえる影響力は実感した。「スノーボードのかっこいい面を、五輪の舞台で見せられたらいいかな」

     ◇

 国母和宏(こくぼ・かずひろ) 北海道出身、東海大。スノーボード・男子ハーフパイプで06年トリノ五輪に出場し、23位。09年冬季ユニバーシアード・ハルビン大会は2種目で金メダル。21歳。

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