長野五輪金メダリストのターンはさびついていなかった。３３歳の里谷が急斜面をかっ飛ばす。しかし、第２エアの空中でバランスを崩して転倒。「斜めに飛び出し、景色がいつもと違った」。５度目の五輪は１９位に終わった。

　トリノ五輪後、一時休養した。友人に何回も「引退パーティー」を開いてもらった。でも、雪が忘れられず、３度目の五輪メダルへの挑戦を決めた。「本当にここまで来るのにいろんな人に支えてもらって……。もう名前を出すと１００人じゃ足りないぐらい」。今後のことは「今は考えてないです」と明言は避けた。