フィギュアスケートの上位選手らによるエキシビションが２７日、パシフィックコロシアムであり、日本勢では女子で銀メダルを獲得した浅田真央（中京大）、５位の安藤美姫（トヨタ自動車）、男子で日本男子初の銅メダリストとなった高橋大輔（関大大学院）が演技を披露した。

　浅田はピンクと黒の華やかな衣装に身を包み、パガニーニの「カプリース」に乗せて軽やかなステップで観客を魅了した。この日は舞台裏で金メダルの金妍児（キム・ヨナ）とも会話を楽しんだといい、「ヨナ選手も世界選手権に出ると言っていたので、ヨナ選手の得点（世界歴代最高の２２８．５６点）を目指して、それを超せるぐらいの選手になりたい」と話した。

　その金妍児が金メダリストの舞として選んだのは、マスネの「タイスの瞑想（めいそう）曲」。バイオリンの調べにあわせて情感あふれる演技を披露した。

　黒を基調とした衣装に身を包んだ高橋も３回転ジャンプなどを鮮やかに跳んで喝采を浴びた。浅田とともに、３月下旬の世界選手権（イタリア・トリノ）ではさらに上を狙っていく立場。高橋は「まだ気持ちが入らないので、あせっている。日本に帰って気持ちを切り替えたい。前回の五輪から４年後にしてまたトリノ。何かの縁があると思う」と話した。（坂上武司）