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〈冬の軌跡〉道具と感覚、改良並走 チェアスキーでメダル次々

2010年3月20日17時7分

 バンクーバー・パラリンピック第8日の19日(日本時間20日)、アルペンスキー・スーパー大回転の男子座位(チェアスキー)で、日本勢は狩野亮選手が金メダル、森井大輝選手が銅メダルを獲得した。今大会、座位の選手が取ったメダルは、すでに金1銀1銅5。今大会も高性能ぶりを発揮しているチェアスキーの開発は、技術者と選手との二人三脚で進められている。

 「チェアスキーの特性を生かした滑りを心がけた」。自身初の金メダルに輝いた狩野選手は、満足そうに言った。

 チェアスキーは選手が座るシートを、人間のひざのように衝撃を吸収するバネのついたサスペンション機構が支え、その下に競技用のスキー板をつける。リハビリ施設、車いすメーカー、義肢装具製造会社、油圧機器メーカーなどすべて日本の組織の共同開発だ。

 日本チームのメカニックとして今大会に同行する久保潔さん(39)によると、2006年トリノ大会まではサスペンションの吸収性は高いが、シートの位置が若干高く、バネが伸びきると、板が雪面から離れることもあった。今回は目線の高さを保ちながらもシートが伸びすぎないように改良し、安定性を増した。

 ただ、こうした改良にあたり、久保さんは「データなどの数値だけで人が動くわけではないし、選手の意向を無視することはない。一番大事なのは実際に滑る感覚」と言う。合宿などで何度もチェアスキーを試走させ、選手とコミュニケーションを取りながら改良する。

 スキーができて終わりではない。選手自身のこだわりも相当だ。

 狩野選手は、先輩の森井選手にセッティングの技術などを教わった。「最初はそんなところまで(こだわらなくて)いいじゃないか、と思っていた。でも、シートが1ミリでも狂えば、滑りが分からなくなることを学んだ。大輝さんのおかげで金が取れました」と話す。

 森井選手は海外遠征を終えたその足でメーカーに直行することも多い。「レースは練習の何倍も情報量がある。重心がどこに落ちているか、シートの角度をどう変えるかなど、自分の感じたことをメモして技術者に伝えている」

 森井選手はチェアスキーを分解できる工具を常に持ち歩く。「ミリ単位でシートの位置がずれただけで感覚が変わる。微調整は自分でやらないといけない」。作業が夜中の1時まで続くこともある、という。(広部憲太郎)

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メダル獲得ランキング

(日本時間)03月01日(月)07時58分現在

順位 金メダル 銀メダル 銅メダル
1 国旗カナダ 14 7 5
2 国旗ドイツ 10 13 7
3 国旗米国 9 15 13
4 国旗ノルウェー 9 8 6
5 国旗韓国 6 6 2
20 国旗日本 0 3 2
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