2010年3月24日11時30分
バンクーバー・パラリンピックの日本の獲得メダルは、金3銀3銅5の計11個で、2006年トリノ大会の金2銀5銅2の計9個を上回った。アルペンで新戦力が台頭し、アイススレッジホッケーが初の銀メダルを獲得。内容的にも大きな成果を上げた。
各競技とも長期的な強化戦略が花開いた形だ。メダル7個を獲得したアルペンは長野・菅平で定期的に強化合宿を張った。選手たちは切磋琢磨(せっさたくま)と同時に、互いに技術を教え合った。特に男子座位は今大会で銀、銅の森井大輝(富士通)に引っ張られ、狩野亮(マルハン)が金と銅、鈴木猛史(駿河台大)が銅を取った。
3大会連続5位のアイススレッジホッケーも大躍進。前回で海外勢との経験差を痛感した中北監督が、国際試合を大幅に増やした。場慣れした選手たちは、準決勝で地元カナダを破る大金星を挙げた。
スキー距離は新田佳浩が金二つ、太田渉子が銀を獲得した。2人の所属先の日立システムは、04年から実業団チームとして活動費などを全面支援。競技に集中できる環境が、好結果につながった。初出場の車いすカーリングは1次リーグで敗退したが、3勝を挙げた。
一方、大きな課題が若い世代の育成だ。アルペンの狩野は「21歳の(鈴木)猛史の下で台頭している選手がいない」。過去最高成績のスレッジホッケーも選手は30、40代が中心で、最年少は26歳。GK永瀬は「強くなるにはもっと人材が必要」と指摘する。
最近はアルペンを中心に、個人でスポンサー契約を結ぶ選手も増え始めた。だが、「プロ化」が進むことで、皮肉にもごく一握りしか、トップレベルで競技を続けられなくなっている。
強化と育成は車の両輪。日本パラリンピック委員会などが音頭を取り、若い障害者たちが、競技に興味を持って続けてもらえるような戦略的アプローチが必要だ。(広部憲太郎)
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(日本時間)03月01日(月)07時58分現在
順位 | 国 | ![]() |
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1 | ![]() |
14 | 7 | 5 |
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10 | 13 | 7 |
3 | ![]() |
9 | 15 | 13 |
4 | ![]() |
9 | 8 | 6 |
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6 | 6 | 2 |
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0 | 3 | 2 |
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