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職業柄、知り合いに今後の経済動向を聞かれることがある。「経済学者に経済見通しを聞くことは、物理学者に天気予報を聞くようなものだ」と笑って答えることにしている。
天気予報は気象予報士に聞かなくてはならないように、経済見通しは経済予報士たる「エコノミスト」に聞くに限る。しかし、気象予報士が2週間後の戻り梅雨を予測できないように、エコノミストも2週間後の株価の暴落を予測できない(もちろん、無駄だとは言っていない。念のため)。
もっとも、1カ月、1年といった短期的な予測は難しくても、10年、20年といった長期的には、何をすると何が起こるか、何をすべきかといったことは見えてくる。本稿では、今後、政局から政策に議論が移行することを期待し、政府の役割について経済学の観点から考えておきたい。