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99日本シリーズ/旧敵将森氏、両監督を語る

◆王監督/選手の輪に入った、星野監督/激情家が我慢した

 ダイエー・王貞治監督(59)は巨人時代の1987年に、中日・星野仙一監督(52)は翌88年に、1度ずつ日本シリーズで指揮をとり、ともに西武に敗れている。この2人と対戦した森祇晶・前西武監督(62=現・日刊スポーツ、NHK解説者)に、当時の両監督のさい配や復帰後の変身ぶり、今シリーズの行方を聞いた。

 ――王監督と対戦したのは12年前、星野監督とは11年前。今季との、さい配の違いは。
森祇晶氏
森祇晶氏

 2人とも若かった。巨人は投打に豊富な戦力で「どうやったら勝てるか」と、ずいぶん考えた。

 星野監督は選手たちに相当にらみを利かせていた。勢いで公式戦を乗り切ったが、私は「負ける相手ではない」と見ていた。

 ――勝敗のポイントは。

 一つは第1戦の先発投手だった。巨人は15勝でチーム勝ち頭の桑田だが、2年目で経験が浅く序盤に攻略できた。警戒していた江川と槙原は第3、4戦で、2人とも1試合だけ。戦略の間違いがあった。

 中日は前年まで西武にいた小野が、清原に特大の一発を浴びた。小松が来たらイヤだなと思っていた。

 ――今季の両監督をどう見るか。

 それぞれ大きく変わった。今季は、2人とも選手たちと一体感を持って戦っていた。

 批判を怖がり、カッコよく勝とうとして、選手たちには近寄りがたかった「世界の王」が、彼らの輪の中に入っていった。作戦上で言えば、小久保や吉永のバントが好例だ。数々の屈辱感を味わったことも監督として強くさせたようだ。

 星野監督は、かつての激情家が我慢に徹した。自分を押し殺していた。監督の顔色をうかがってビクビクしながらプレーする光景が今季は見られなかった。

 投手起用をコーチに任せたことも似ている。広い本拠のドームで、守って勝つスタイルを2人は貫いた。

 ――変身監督の対決。

 あえて違いを言えば、王監督は「変わらざるを得なくして変わった」印象だ。5年目の契約最終年に吹っ切れたのだと思う。復帰4年目の星野監督は「自ら求めて変わっていった」と見る。優勝決定後のコメントで、自分は引いて選手たちを立てていた。冷静さと度量を感じた。

 ――シリーズの行方は。

 「絶対に勝つ」と宣言している王監督に焦りを感じてならない。23日の地元・初戦を落とすと厳しくなる。中日は1勝1敗でナゴヤドームに戻れたら「御の字」だろう。

 
◆1987、88年の日本シリーズ
 《87年》王監督4年目は後楽園球場の最終年。○●●○●●で西武に敗れ、巨人は83年の雪辱ならず。第1、5戦で先発した桑田の不振が響き、西武は第2、6戦に完投勝ち、第5戦はセーブの工藤(現ダイエー)らが巨人打線を抑えた。
 《88年》星野監督2年目。●○●●●で、中日は82年に次いで西武に屈した。第1戦(ナゴヤ球場)、西武の4番・清原(現巨人)の先制場外本塁打で劣勢に回り、第2戦を小松−郭源治の継投で勝ったあと3連敗。4番・落合は5試合で打点ゼロ。

99日本シリーズ/監督(10,8)
99日本シリーズ/左腕エース(10,10)
99日本シリーズ/火花散る師弟(10,11)
99日本シリーズ/五輪から3年(10,13)
99日本シリーズ/主砲の真価(10,14)
99日本シリーズ/挫折を経て(10,15)
99日本シリーズ/強運の左腕(10,16)
99日本シリーズ/「方程式」の作者(10,17)

◆99年日本シリーズ日程
   球場開始時間
第1戦23日(土)福岡ドーム18時
第2戦 24 18時15分
 25日(月)移動日 
第3戦26日(火)ナゴヤドーム18時20分
第4戦27日(水)18時20分
第5戦28日(木)18時20分
 29日(金)移動日 
第6戦30日(土)福岡ドーム18時15分
第7戦 31 18時15分
<注>どちらかの4勝で打ち切り

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