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西武・松坂、最多勝が確定

 西武の松坂大輔投手がパ・リーグ最多勝のタイトルを獲得することが10日、確定した。高卒新人が最多勝に輝くのは、両リーグを通じて1954年の宅和本司(南海)以来、45年ぶりとなる。

 松坂はリーグ単独トップの16勝を挙げてシーズンを終了。ただ1人、松坂の勝利数を上回る可能性のあった黒木(ロッテ)がこの日まで14勝にとどまった。ロッテは残り2試合のため、数字の上でも黒木が松坂を超えるのは不可能となった。

 松坂は今季、25試合に登板して16勝5敗。先発勝利が2完封を含む15、救援勝利が1。リーグ3位の防御率2.60、同2位の勝率7割6分2厘、同4位の151奪三振など、各部門で好成績を残した。

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◆伸び生む中指パワー・・・王者の秘密

松坂
コンピューター・グラフィックス=デザイン部・佐々木克司

 球速155キロの源は、「指」だ。西武・松坂大輔投手(19)の故障が、それを示したといえる。

 5月3日の近鉄戦。4回途中に「右手中指がつった」と降板した。「指がつったなんて聞いたことがない」。そんな球界OBの声が多数を占めた。しかし、まれな故障こそ、松坂が並外れた剛腕投手であることの、あかしだった。

 速球には筋力が欠かせない。「速筋、遅筋の割合は、生まれつき決まっています」と、中京大体育学部の湯浅景元教授(52)=バイオメカニクス=は話す。270キロの背筋力。秒速12.61メートル(日本のプロ投手の平均は10―11メートル)の腕の振り。その筋肉の性質は随一とされる。

 「それに、動き方がいい」。足、胴、腕、手首と、投球動作が重い所から軽い方へ効率よく動く。加えて、日本人投手には理想的な180センチ、85キロに近い体形。力を無駄なく伝え、最後まで球に触れている指先の接触時間を多くして、球の速さを生む。逆に指が弱ければ、せっかくの力も伝わらない。

 150キロのストレートを投じる時、指には25キロ以上の負担がかかる。その瞬間、逆スピンをかけて揚力をつけ、「伸びのある球」を生み出してきた。

 「指パワーなんです。松坂君はそれを使っているからこそ、けいれんしたのでしょう」と湯浅教授は説明する。

 「100球肩とよく言われますが、むしろ100球指を心配したい」。強じんな小さな指が、大きな力を生みだしている。(由利英明)

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