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ダイエー決めた!初の日本一!
日本シリーズ第5戦
◇ナゴヤドーム
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
ダイエー
中  日
【ダ】佐久本、藤井、○吉田、篠原、Sペドラザ―城島
【中】●野口、落合、岩瀬、川上―中村
<本>ゴメス、中村(中)
王監督胴上げ
胴上げされるダイエー・王監督。右は根本・前球団社長の遺影=名古屋市東区のナゴヤドームで

 1999年のプロ野球日本シリーズ第5戦は28日、ナゴヤドームであり、福岡ダイエーホークスが6−4で中日ドラゴンズに勝って4勝1敗とし、球団創設11年目のシーズンで初の日本一を決めた。前身の南海時代を含めると、35年ぶり3度目。九州に本拠を置く球団の日本一は西鉄ライオンズ(現西武)の58年以来となった。就任5年目の王貞治監督(59)は巨人時代の87年以来、監督として2度目の挑戦で初のシリーズ制覇となった。最高殊勲選手賞(MVP)には秋山幸二選手(37)が選ばれた。受賞は91年の西武時代以来、2度目。

【中日情報はこちら】

秋山
3回表ダイエー1死一塁、秋山は左前安打を放つ

○…ダイエーが相手のミスに一気につけ込み、3連勝で覇権を手にした。

 1点を追う3回、柳田、秋山の安打と敵失で1死満塁。ニエベスの遊ゴロ失、城島の2点二塁打、松中の3点二塁打とたたみかけた。打者10人の攻撃で5点リードし、お得意の継投策で、粘る中日を振り切った。

 中日は1回、2失策で1点もらった後の2死満塁を逃し、流れをつかみきれなかった。投手層の厚いダイエー相手に、序盤の大量失点は重すぎた。

◆戦いの間に強くなった――ダイエー・王監督

 工藤、永井、星野が素晴らしい投球をしてくれ、こちら主導でもっていけた。ターニングポイントは第3戦の1回、永井が立浪を三振にとって、その後に城島が2ラン。あれが、シーズン同様、平常心で戦えるきっかけとなった。中日は山崎、サムソンが故障、関川もうちが抑えたことで本来の力が出なかったと思う。あれよあれよという間の日本一。戦っている間に強くなった。

◆中内功ダイエー球団オーナー 同タイプのチーム同士のシリーズと言われ、下馬評では中日優位と伝えられていたが、シーズン同様、原理・原則・基礎・基本を土台に、全員がチームプレーに徹した。日本一はプレッシャーに臆(おく)することなく、平常心を持って伸び伸びとプレーできた結果だと思う。

小久保 「リーグ優勝もうれしかったけど、日本一ですからね。自分としては納得できる成績ではなかったけど、いい経験をさせてもらいました。少しだけ余韻に浸り、経験を生かせるよう切り替えます」

井口 「こんなに早く優勝できるとは思っていませんでした。中日の4勝2敗と予想する人が多かったけど、逆の結果にできてよかったです」

村松 センターで再三の好守が光る。「むだな点をやりたくなかった。最低限の仕事はできました」

中田英寿
日本一になり、歓喜の表情でベンチを飛び出すダイエーの選手たち

吉永 予告先発がないため、先発出場なし。「来年は守りを鍛えて出られるようにしたいね」

吉田 満塁で見事な火消し、中盤を抑えて勝ち投手に。「おれ、シーズンは0勝なんだよ。うれしいね」

ペドラザ (優勝は)いままでの野球人生の中で最高の瞬間。3連投? 今日さえ頑張れば、3カ月休めるのだから気にならなかったよ。

松中 (3回の3点打は)監督から三振でいいと言われ、気持ちが楽になって打てた。打球が上がりすぎたので(捕られると)あきらめていた。ラッキー。

永井 「実感がわきません。プロ2年目で日本一になったので、重みが分かっていないかも。この経験を今後に生かしたいです」

◆表彰選手

 ▽最高殊勲選手 秋山(ダ)

 ▽敢闘選手 川上(中)

 ▽優秀選手 工藤、永井、城島(以上ダ)

◆シリーズの記録

 【新記録】(5試合)

 ▽シリーズ最多二塁打10 ダイエー

 ▽投手シリーズ最多失策2 野口(中)

 【タイ記録】(5試合)

 ▽シリーズ最少三塁打0=過去多数

 ▽シリーズ最多無失点勝利1 工藤(ダ)=6人目

 ▽シリーズ最多敗戦2 野口(中)=7人目

90年代の日本シリーズ
90年
西武
4戦全勝
巨人
91年
西武
4勝3敗
広島
92年
西武
4勝3敗
ヤクルト
93年
ヤクルト
4勝3敗
西武
94年
巨人
4勝2敗
西武
95年
ヤクルト
4勝1敗
オリックス
96年
オリックス
4勝1敗
巨人
97年
ヤクルト
4勝1敗
西武
98年
横浜
4勝2敗
西武
99年
ダイエー
4勝1敗
中日

●《セーフ・アウト》必勝リレー陰に城島
 ミス逃さず逆転一気 

城島健司捕手
3回、左翼線へ2点二塁打を放ちガッツポーズのダイエー・城島健司捕手

 李を空振り三振に仕留める。城島がマスクを脱ぎ捨てた。23歳は一気にマウンドへ走り込んだ。「若い選手がよくやった。もう何も言うことはない」。59歳の王監督が宙を舞った。ダイエーの必勝継投を、初優勝を演出したのは、先発最年少の城島だ。

 流れを失いかねない一戦だった。先発は今季3勝の佐久本。1回にいきなり連続失策で、先制点を許した。今シリーズで逆転勝ちはない。王さい配が崩れようとしている。そんな時、この男が打席に立つ。

 3回2死満塁。相手の連続失策で同点にした後だ。監督に誘われてプロ入りした。リード面で口論しながらも、先発で使い続けてくれた。「僕の喜びは、全試合出場できたことなんです」。ベンチの司令官の期待を、知っている。

 カウント2−2。スライダーに体勢が崩れた。しかし、左翼線へ2点二塁打だ。「うまく運べた。おいしいところでいい仕事。一気にいきますよ」。松中の3点二塁打も呼び込んで、計6点を奪い、自慢の投手リレーを可能にした。

 王監督の救援陣投入は、直後の3回2死からだ。初優勝の重圧に、球が浮いては痛打された。それでも城島は直球で押し続け、要所で変化球を使う。先輩投手たちを操り続けて大量失点を防いだ。「配球だけでなく、投手の気持ちもうまく引き出してくれた。バッテリーの勝利です」。尾花投手コーチは言った。

 リーグ優勝で号泣した姿は、もうない。「最後に笑っているのは、うちだけですよ」。最高の笑顔だ。(由利英明)

複数球団を率いて日本シリーズに出場した監督
監督名
出場回数
 
水原茂
9回(5)
巨人8回(4)
東映1回(1)
西本幸雄
8回(0)
大毎1回(0)
阪急5回(0)
近鉄2回(0)
三原脩
5回(4)
西鉄4回(3)
大洋1回(1)
野村克也
5回(3)
南海1回(0)
ヤクルト4回(3)
広岡達朗
4回(3)
ヤクルト1回(1)
西武3回(2)
仰木彬
3回(1)
近鉄1回(0)
オリックス2回(1)
王貞治
2回(1)
巨人1回(0)
ダイエー1回(1)
※カッコ内の数字はシリーズ制覇回数


<第4戦:ダイエー3−0中  日>
<第3戦:ダイエー5−0中  日>
<第2戦:中  日8−2ダイエー>
<第1戦:ダイエー3−0中  日>

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