 4月13日 東京ドームで初勝利をあげ、ファンの声援にこたえる上原 |
巨人の上原浩治投手が5日の対ヤクルト戦(神宮)で完投で20勝目をあげた。新人投手の20勝到達は、1980年の木田勇投手(日本ハム)以来、19年ぶり。両リーグを通じ、20勝投手は1990年の斎藤雅樹(巨人)以来9年ぶりとなる。
◆敬遠指示に悔し涙
新人投手としては、1980年の木田勇(日)以来の20勝到達。上原の「20勝がどれだけすごいか、よくわからない」というのは本音だろう。が、24歳の若武者が大きな勲章を手にしたことは事実だ。
優勝争いが佳境に入った9月は、疲れとの戦いだったが、この日は持ち味のリズミカルな投球が戻っていた。「気持ちで負けなければ抑えられる」という信条通りに直球で押し、フォークやスライダーを織り交ぜて、ヤクルト打線をほんろうした。
同僚の松井と本塁打王争いをするペタジーニにも勝負を挑み、2、4回と封じた。が、「そのことはしゃべりたくない」と口をつぐんだのは、3度目の対決となった7回のことを問われた時だ。1死無走者で、捕手・村田善から「歩かせる」というサインが出た。一瞬表情をこわばらせた上原だが、サイン通りに投げた。そして、ベンチに戻った時の目には涙が光っていたように見えた。
「やっていい敬遠と……」と口を開きかけたが、言葉をのみ込む。涙の意味は、真っ向勝負を貫いてきた上原のプライドが許さなかったからだろう。9回は再び勝負し、適時打を浴びて完封を逃したが、表情に悔しさはなかった。両リーグを通じた「20勝投手」の誕生も90年の斎藤雅(巨)以来で、投手タイトルを総なめしそうな上原。「正直言って、しんどかった」と1年を振り返った後、「少し休ませてほしい」とつぶやいた。(冨森揚介)
| 上原 今季の全成績 |
| 日付 | 場所 | 対戦相手 | 上原勝敗 | 相手投手 |
| 4月5日 | 東京ドーム | ●4−8阪神 | 1敗 | 福原 |
| 4月14日 | 東京ドーム | ○3−0広島 | 1勝1敗 | ミンチー |
| 4月21日 | 広島 | ○8−3広島 | 2勝1敗 | 黒田 |
| 4月30日 | 大阪ドーム | ●2−4ヤクルト | 2勝2敗 | 川崎 |
| 5月8日 | 東京ドーム | ○5−3ヤクルト | 3勝2敗 | 川崎 |
| 5月17日 | 東京ドーム | ○3−2横浜 | 4勝2敗 | 矢野 |
| 5月24日 | 甲子園 | ●2−3阪神 | 4勝3敗 | メイ |
| 5月31日 | 東京ドーム | ○5−2阪神 | 5勝3敗 | 藪 |
| 6月7日 | 横浜 | ○5−2横浜 | 6勝3敗 | 福盛 |
| 6月14日 | 甲子園 | ○4−1阪神 | 7勝3敗 | メイ |
| 6月21日 | 東京ドーム | ○4−1阪神 | 8勝3敗 | 川尻 |
| 6月28日 | 広島 | ○4−2広島 | 9勝3敗 | ペルドモ |
| 7月5日 | 横浜 | ○6−1横浜 | 10勝3敗 | 矢野 |
| 7月12日 | 東京ドーム | ○3−1広島 | 11勝3敗 | デハート |
| 7月19日 | 甲子園 | ○3−2阪神 | 12勝3敗 | 福原 |
| 8月4日 | 神宮 | ○8−2ヤクルト | 13勝3敗 | 山部 |
| 8月11日 | 東京ドーム | ○5−1ヤクルト | 14勝3敗 | 山部 |
| 8月25日 | 東京ドーム | ○5−1横浜 | 15勝3敗 | 福盛 |
| 8月31日 | 東京ドーム | ○6−4中日 | 16勝3敗 | 武田 |
| 9月8日 | 東京ドーム | ○8−4横浜 | 17勝3敗 | 福盛 |
| 9月15日 | ナゴヤドーム | ○5−0中日 | 18勝3敗 | 川上 |
| 9月22日 | 東京ドーム | ○6−4阪神 | 19勝3敗 | 舩木 |
| 9月29日 | 横浜 | ●2−7横浜 | 19勝4敗 | 川村 |
| 10月6日 | 神宮 | ○5−2ヤクルト | 20勝4敗 | ハッカミー |
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