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ナビスコ杯
 
ナビスコ杯・決勝

柏の執念がPK戦を制す

  Jリーグのナビスコ杯は3日、東京・国立競技場で決勝があり、柏が2−2からのPK戦の末に鹿島を下し、初優勝した。柏は1995年にJリーグへ昇格してから初のタイトル獲得。前身の日立製作所を含めると76年のJSL杯以来、23年ぶりの栄冠を手にした。

  初の決勝進出を果たした柏は、開始から積極的に攻めて前半5分に先制。後半、鹿島に連続ゴールを許して逆転されたが、ロスタイムにDF渡辺毅のゴールで追いついた。延長では両者とも譲らず、PK戦に持ち込まれ、柏が5−4で制した。柏は賞金1億円を獲得。最優秀選手(MVP)には柏の渡辺毅が選ばれた。

  決勝がPK戦までもつれこんだのは、清水が川崎を下した96年以来2度目。
▽国立 決勝=35,238人
1―0
鹿島
     
1―2
     
     
0延0
     
     
5PK4
     
【得】大野、渡辺毅(柏)ビスマルク、阿部(鹿)
優勝を喜ぶ柏イレブン
PK戦で鹿島を倒し、優勝を喜び合う、左から萩村、下平、渡辺光、加藤らの柏イレブン

◆若手の自信に――柏・西野監督

 うれしいの一言に尽きる。タイトルを取ることで、チームも成長するし、若い選手が自信をつける。厳しい展開に選手は慣れているので、最後まで勝負にこだわることができた。

◆好機生かせず――鹿島・ジーコ総監督

 延長は1人少ないなりの戦いをせざるを得ず、好機も作ったが決められなかった。PK戦は何が起きてもしょうがない。選手は歯を食いしばって耐えてくれたので、満足している。

●柏レイソル

 前身は、1940年創部の日立製作所サッカー部。日本サッカーリーグに第1回から参加し、72年に優勝した名門チームを母体に、92年に会社設立。同年、Jリーグに準会員加盟し、94年11月に昇格を決めた。ブラジル代表FWカレカ、ワールドカップ米国大会得点王のブルガリア代表FWストイチコフらが在籍した。ホームタウンは千葉県柏市。ホームスタジアムは日立柏サッカー場。

●長谷川が肩を骨折

 鹿島のFW長谷川祥之(30)が3日、ナビスコ杯決勝の柏戦で右肩を強打して退場。右鎖骨骨折で全治3カ月と診断され、手術した。

《オーレ》ロスタイム 渡辺毅が起死回生の同点ゴール

 いつホイッスルが鳴ってもおかしくなかった。ロスタイムは3分。しかし、それを50秒もオーバーしていた。

 柏が右サイドから攻める。FW長谷川が頭で競り、北嶋が胸でトラップ。「前を向いて、ループシュートを狙おう」と思ったという。瞬間、DF渡辺毅が猛然と走り込み、北嶋が戻したボールをけると、強烈なシュートがゴール左へ刺さった。

 起死回生の同点ゴール。「夢みたいでした」と長谷川。「最後の5分、前線へ上がれと指示された。といっても、僕は元々FWなので点を取るのは得意です」と渡辺毅は笑った。この粘りが今季の柏だ。

 カレカ、エジウソン、ストイチコフ……。いつも、柏は大物外国人がチームを支えていた。しかし、今の柏には「外国人頼み」のひ弱さはない。選手層の薄さも解消された。

 この日、出場した外国人はバデアのみ。PK戦で鹿島の2本のシュートを防いだのは、五輪代表合宿でいない南の代役吉田。同じ五輪組の明神の穴は大野が埋めた。

 出場停止の洪明甫に代わって、萩村が無難にプレーした。北嶋と酒井も第2ステージ開幕時はベンチにいた。もう、代役とレギュラーの境目はない。

 日本リーグ時代からの生え抜きの下平の弁だ。「弱いチームでしたね。ここ2年ぐらいで真ん中ぐらいにきて、やっと優勝までこぎつけた」

 Jリーグ昇格5年目での初タイトル。涙を流す選手が目立った。苦労した長い月日が、喜びを倍加させたことだろう。(田中基之)

◆勝利目前で落とし穴――鹿島

 鹿島の勝利は目前だった。「残り10分でいけると思った。(リードした終盤の)戦い方は分かっているから」と主将の本田。だが、後半のロスタイムに同点を許す。常勝チームらしからぬ展開で、2年ぶり2度目の優勝を逃した。
ビスマルク
後半17分、同点ゴールを決めて喜ぶ柏・ビスマルク。後ろは柏GK・吉田

 それまでは「らしい」戦いぶりだった。前半の柏ペースをしのぎ、後半から小笠原の投入で流れを引き寄せた。後半17分に追いつき、その2分後に阿部がゴール前のFKを直接決める鮮やかな逆転劇。あとは逃げ切ればよかった。

 20歳の小笠原は「逆転してから、あまり前に(攻めに)行かなくてもいいと言われたが、どうしても行きたくなって、本田さんに止められていた」という。若手とベテランに意識のズレがあった中、後半42分、厳しいマークを受けていたビスマルクが、2度目の警告を受けて退場。同点につながる柏の猛攻を受けた。

 本田は「こういう負け方は珍しい。今後のゲームに影響しないように、リフレッシュして臨まなければ」と気持ちを切り替えようとしていた。

<準決勝・10月6日の結果>
<準決勝・9月29日の結果>
<準々決勝・7月24日の結果>
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