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豪、2大会ぶり決勝へ
第4回ワールドカップ・準決勝

だめ押しトライ
後半33分、ゴール前のボールをフランスWTBベルナサルが押さえ、だめ押しのトライ。右はニュージーランドFBウィルソン=AP

 【ロンドン31日=森田博志】フランスが初優勝へ一歩前進した――ラグビーの第4回ワールドカップ(W杯)第14日は31日、当地のトゥイッケナム競技場で準決勝残り1試合があり、フランスが優勝候補一番手のニュージーランド(NZ)を43―31の逆転で下し、3大会ぶり2度目の決勝へ進んだ。

 フランスはNZのWTBロムーに2トライを許し、後半4分には一時、14点のリードを許した。しかし、そこから驚異的な反撃をみせ、15分にWTBドミニシのトライで逆転、結局、後半だけで33点を挙げ快勝した。決勝は2度目の優勝をかけた豪州との対戦で、両国のW杯での顔合わせは第1回の準決勝以来2度目。

 南アフリカとNZの3位決定戦は4日、決勝は6日、ともにカーディフのミレニアムスタジアムで行われる。

◆「天分」が武器 仏

 「NATURAL INSTINCT」。天分、とでも言うのだろうか。優勝候補筆頭だったNZのハート監督が唯一、そして最も警戒したフランスの武器だった。「彼らは、ほかの北半球の強豪とは違う。それを持っているんだ」。試合前、語っていた。

 フランスの奇跡に近い後半3つのトライは、いずれもキックから。行方がわからないはずのだ円球が、なぜかフランスの思い通りに転がった。15分、SHガルティエのパントは左サイドへ。戻ったNZのSOマーテンズが処理しようとした瞬間、WTBドミニシが、ボールをかすめ取るように加速し、逆転のトライを生んだ。記者に囲まれると埋もれてしまう170センチほどのヒーローが見せた、一瞬のきらめきだった。

 「我々は奇妙なチームだが、今日は決勝に進むため一つになれたんだ」。気難しそうなフランスのスクレラ監督がまくし立てた。メンバーは、代表選手1人ひとりの名前が記されたシャツを着て練習。試合前、NZが恒例のハカを踊る直前、円陣を組み、イバネズ主将は言った。「これからは戦いだ」。そんな思いが、彼らの天分を一気に開花させ、4カ月前、7―54と大敗した相手に雪辱した。

 NZ代表の43失点は、約100年の歴史で最悪だった。正装で臨む試合後の会見で、ハート監督は何度も水を口に運んだ。ランデル主将の白い右襟がめくれ、黒い背広の上にのぞく。ラグビー王国の混乱の1日が、終わった。(森田博志)=11月1日付夕刊から

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