| ラグビーW杯●スポーツ天国 |
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日本、強豪集うD組 ラグビー世界一を決めるワールドカップ(W杯)が10月1日から、英国・ウェールズを中心に開かれる。まず、参加20カ国・地域が5組に分かれて予選を戦うが、日本はホスト協会のウェールズ、2大会連続八強のサモア、アメリカ地区1位のアルゼンチンと同じD組に入った。悲願の予選突破を目指す日本にとっては、いずれも難敵だが、対戦相手はどんなチームなのだろうか。
「レッドドラゴン」が、1970年代の輝きを取り戻そうとしている。過去2回のW杯で決勝トーナメント進出を逃すなど、長く低迷したが、今大会の「開催国」を変えたのは、昨年7月に就任したニュージーランド(NZ)人のヘンリー監督だ。 今年の5カ国対抗では、序盤はFWが劣勢で連敗したが、フランス、イングランドの欧州二強に連勝。第1列を中心にFWの整備も進み、アルゼンチン遠征では世界最強と評される相手スクラムに押し勝った。ロックとナンバー8のクイネル兄弟、フランカーのチャービスらFWは自信を深めている。 SOジェンキンスは世界最高のプレースキッカー。極端に浅い「フラットライン」でCTBギブスやFBハワースらを操り、ウェールズが生み出した名SOの系譜に名を連ねる司令塔に成長した。ギブスは13人制のリーグのプロクラブから復帰。イングランドや南アフリカの分厚い防御の壁すらこじ開ける突破力を誇る。元NZ代表ハワースの加入も大きい。 W杯前最後の試合でフランスに快勝したウェールズは、勢いに乗って地元でのW杯を迎える。
愛称は「プーマス」。胸のエンブレムはジャガーだが、1960年代に初めて南アフリカに遠征した際、現地の記者がピューマと間違えて、このニックネームがついたと言われる。 先月21日にも、5カ国対抗を制したスコットランドを破るなど、地力は世界トップレベルに近い。これまでのW杯で、予選敗退が続いているのが不思議なくらいだ。 第2回W杯でニュージーランドの共同監督を務めたワイリー氏が96年から技術顧問に就任、若年層のレベルアップを積極的に行うなど組織的な強化を進めてきた。 昨年の日本遠征は、W杯アメリカ予選を1位で通過した直後で、若手中心のメンバーだった。伝統的にテストマッチ(国代表同士の試合)初出場の選手は、丸刈りで臨むが、当時の試合には、頭を短く切った選手が多く含まれていた。 強力なスクラムから試合を組み立てる。名フッカーのメンデスは代表から外れたが、30選手の中でプロップを5人入れるなどスクラムには絶対の自信を持っている。SHピチョットの好判断も光る。メンバーのうち8選手が、完全なプロ選手だ。
サモアは前回、前々回と2大会連続でベスト8に進んでおり、その地力は証明済み。今季の南半球の対抗戦「スーパー12」で活躍したソアロやリマ、そして、元ニュージーランド(NZ)代表のツイガマラら決定力のあるWTBがそろう。このほかにも、NZ代表WTBタナ・ウマガの兄マイクや日本代表SHグレアム・バショップの兄ステファンらバックスにはタレントがそろう。 監督は元NZ代表の名選手だったウィリアムズ氏が務める。日本が初勝利を挙げたパシフィック・リム選手権は、サモアがベストメンバーでなかっただけに、あまり参考にならない。今春のフランスとのテストマッチでは、せっかく試合を優位に進めながら、退場者を出して勝利を逃した。勢いに乗れば、手がつけられない強さを発揮する一方で、精神面のコントロールが課題といえる。 ナンバー8のラム主将がまとめるFWは、プロップのパラアモがけがで代表から漏れた。ウィリアムズ監督は「ワールドクラスの選手に育っていただけに残念」と肩を落とす。プレースキックの名手・シュスターも抜け、競り合いでは影響するかもしれない。
(1999年9月11日付朝刊特集面から) |
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