民主党の新しい年金制度案に必要な財源の試算結果について、野田政権は29日の政府・民主三役会議で当面は公表しない方針を決めた。野党は消費増税と社会保障の一体改革の議論に入る前提として公表を求めており、与野党協議はいっそう不透明感を増しそうだ。
会議終了後、樽床伸二幹事長代行は記者団に「60年後の試算であり、一体改革とは別物との認識で一致した」と説明。民主党の試算と一体改革の議論を切り分ける考えを明らかにした。
民主党の新年金案は、制度の完全一元化と最低保障年金の創設が柱。試算は民主党の「社会保障と税の抜本改革調査会」が昨年春にまとめた。新年金制度への移行を終えた後の2075年度に、消費税率10%への引き上げに加えてさらに最大7.1%幅の引き上げが必要になる。受け取れる年金額が今の制度を続けるより減るケースもあり、世論の反発を懸念して党として正式に公表することを見送ってきた。