岩国基地(山口県岩国市)に米海兵隊の一部を移転する案を13日、玄葉光一郎外相と田中直紀防衛相が否定した。2人に面会した二井関成・山口県知事と福田良彦・岩国市長は「両大臣の決意としては理解した」「ある程度の疑念は払拭(ふっしょく)できた」としつつ「実際にその方向になるのか、しっかり見なければならない」と慎重な姿勢を崩さなかった。
岩国基地には、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の空中給油機と、厚木基地(神奈川県大和、綾瀬両市)の空母艦載機が移駐してくることが決まっている。今回の移転案は、地元にとって「寝耳に水の話」(福田市長)だったことから、これまで国の外交や防衛政策に協力的だった県や市も、態度を硬化させている。
空母艦載機移駐に伴い、軍人や家族用の住宅用地として国に売ることに決めていた岩国市内の愛宕山宅地用跡地についても、二井知事は「防衛相からはぜひ年度内に(売却を)と話があったが、今は結論を出せない」と語った。福田市長は「今後、国との信頼関係を損なわないように、政府には地元に対して真摯(しんし)な誠意ある対応を求めていきたい」と話した。(安田桂子)