政府は8日、万景峰号など北朝鮮籍船の入港禁止や北朝鮮からの輸入禁止などの対北朝鮮制裁措置について、13日の期限を前に11日の閣議で半年間延長する方針を固めた。拉致問題で具体的な進展がなく、核問題でも北朝鮮側から「完全で正確な核計画の申告」が示されていないため。
制裁措置は06年10月に北朝鮮の核実験を受けて閣議決定された。延長は昨年10月に続いて3度目となる。
8日の米朝協議で北朝鮮側から前向きの姿勢が示された可能性もあるが、政府は制裁緩和には「(拉致問題などで)具体的な行動が必要」(外務省幹部)との立場で、期限切れに間に合う可能性は低いとみている。
政府は、拉致被害者が新たに一部でも帰国すれば問題の「進展」と受け止め、核やミサイルの問題での進展に応じる形での制裁解除や経済支援を検討する姿勢を示してきた。しかし、6者協議の日朝国交正常化作業部会は昨年9月の第2回会合以来開催のめどが立っていない。外務省幹部は「今の状況では(制裁解除には)国民の理解を得られない」と話す。
自民党の拉致問題対策特命委員会(委員長・中川昭一・元党政調会長)は8日の会合で制裁継続を要求する決議をまとめた。同会最高顧問の安倍前首相は「日本こそがしっかりした意思表示をする必要がある」と語った。
一方で同党内には、行き詰まりを打開するため「政府は米朝協議や6者協議などの進展次第で、制裁緩和や解除に踏み切る用意がある姿勢を示すべきだ」(首相に近い閣僚経験者)との意見もあり、こうした立場を表明する国会決議を探る動きもある。