内閣改造で再任されなかった小川敏夫前法相は4日午後の退任会見で、東京地検特捜部の検事が事実に反する捜査報告書を作成した問題をめぐり、「指揮権の発動を決意したが、野田佳彦首相の了承を得られなかった」と明らかにした。5月11日に官邸で、野田首相に伝えたという。
報告書を作成したのは、小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体をめぐる事件の捜査にかかわった田代政弘検事(45)=現・法務総合研究所教官。検察当局は近く田代検事を不起訴処分にする方針を固めている。
小川前法相は「いい加減な形で幕引きすれば、国民からの信頼回復は遠のいてしまう。信頼回復を何としても実現したい思いだった」と述べた。「検察が検察内部のことに消極的な場合、指揮権発動はふさわしいケースだ」とも説明。「状況によって、再度(野田首相に)ご説明にあがることも考えていた」と、退任に無念さをにじませた。