現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 政治
  4. 国政
  5. 記事

「脳死は人の死」臓器移植法改正、A案が衆院通過

2009年6月18日13時24分

写真:臓器移植法改正案の採決で投票する衆院議員たち=18日午後1時9分、福留庸友撮影臓器移植法改正案の採決で投票する衆院議員たち=18日午後1時9分、福留庸友撮影

写真:臓器移植法改正案のA案が賛成多数で可決され、頭を下げる中山太郎衆院議員=18日午後1時22分、福留庸友撮影臓器移植法改正案のA案が賛成多数で可決され、頭を下げる中山太郎衆院議員=18日午後1時22分、福留庸友撮影

 衆院は18日午後の本会議で、臓器移植法改正案を採決し、原則「脳死は人の死」とし、臓器提供の拡大をめざすA案を賛成多数で可決した。残りのB、C、D各案は採決されないまま、廃案となった。ただ、参院では、多数を占める民主党内に臓器移植の要件緩和に慎重な議員が多く、独自案提出の動きもある。A案がそのまま成立するかどうかは不透明な情勢だ。

 衆院議員は現在、欠員を除き478人。採決は記名投票で行われ、欠席・棄権を除いたA案の投票総数は430(過半数216)、賛成263、反対167だった。共産党は「採決は時期尚早」として本会議には出席するが採決は棄権する方針を決定。自民、民主など他の主要政党は「個人の死生観」にかかわるとして党議拘束をかけずに採決に臨んだ。97年に成立した現行法の改正案が採決されたのは初めて。

 本人の意思が不明な場合でも家族が同意すれば臓器提供できるとするA案では、小児を含むすべての年齢で臓器提供が可能となる。移植学会や患者団体も推しており、最も多くの支持を集めているとみられていたが、原則「脳死は人の死」とすることなどに抵抗感も根強く、過半数確保のメドは立っていないとされていた。

 朝日新聞が5月に衆参両院の全議員を対象に行ったアンケートでも、7割近くが回答せず、回答者のなかでも「わからない・検討中」が2割超を占めるなど、多くの議員が態度を決めかねている様子が浮き彫りになった。A案が可決された背景には、今国会で改正が実現しなければ、当分、改正の機運が遠のくとの議員心理が働いた可能性もある。

 採決は国会提出順に、A、B、C、D各案の順で行われ、いずれかの案が投票総数の過半数の賛成を得た時点で、残りの案は採決されずに廃案になるルールだった。より広範な支持を集めようと、折衷案としてつくられたD案も、採決されないまま廃案となった。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内