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首相「決めた」自ら電話 閣僚人事、当日昼に(1/2ページ)

2009年7月4日7時47分

 「決めた」。1日昼、東京・永田町の首相官邸。麻生首相はこう言うと、自ら関係方面に電話をかけ始めた。自民党役員人事をあきらめ、閣僚の補充人事にとどめることを決めた瞬間。午前中は全く動きはなく、周辺も「きょうはないな」と思った矢先の急転だった。

 「福田改造内閣で、わずかの期間の任務に終わった方を処遇しました。たまたまそういうポストが、今回補充すべきポストでした」。首相は福田改造内閣の時と同じ国家公安委員長に起用した林幹雄(もとお)氏が所属する山崎派の山崎拓会長に、そう伝えた。

 電話に出られず、かけ直してきた林芳正氏には「経済財政相を引き受けてほしい」。閣僚を経験したばかりの両氏なら、スキャンダルを調べる「身体検査」が不要なことも起用の理由の一つだった。

 首相は前日の6月30日夜、森元首相と会談した。森氏は「党人事をやるなら、できる限り協力する」と口火を切りながら、町村派の町村信孝会長の幹事長起用には「頼まれても断るよ」と先手を打った。さらに「安倍元首相から麻生さんに乗り換えた人は正攻法の人たちではない」。暗に菅義偉選挙対策副委員長の起用案を牽制(けんせい)した。

 同じ日の自民党総務会では党役員人事に反対の声が圧倒的で、笹川尭総務会長は「総理を最高指揮官として党四役も一生懸命やっている。会期末まで法案をしっかりあげるよう努力すべきだ」。首相側は「今の執行部体制を代えなければ、総務会は首相を支えてくれる」と受け取った。

 結局、首相は党人事を断念。天皇、皇后両陛下が外国訪問に出発する3日までに手続きを終えようと、1日のうちの発表にかじを切った。

 ここに至るまで、首相の心は揺れに揺れた。首相はもともと、昨年9月に自ら選んだ党役員や閣僚の交代に慎重だったといわれる。しかし、鳩山総務相の辞任で内閣支持率が急落、局面打開に人事を検討せざるをえなくなった。

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