福岡選挙区(改選数2)と山口選挙区(改選数1)では、大半の候補が安倍政権の経済政策アベノミクスをめぐり、賛否それぞれの立場で有権者に訴えた。
特集:2013参院選福岡は、これまで過去4回にわたって自民、民主が2議席を分け合ってきたが、今回は「第三極」政党も参戦。主要与野党の候補が出そろう混戦模様だ。
自民現職の松山政司氏(54)は出陣式で「大胆な金融政策と思い切った財政出動、そして民間の投資を喚起する成長戦略。この3本の矢でアベノミクスは順調にスタートを切った」とアピール。「福岡県も、より元気になっていくチャンス。いま高まりつつある景気回復の予感、日本を取り戻す予感を、必ず実感に変えてみせます」と強調した。
対する野党は、景気回復が地方に及んでいないとして、安倍政権が「第3の矢」として掲げている成長戦略の中身にも批判の矛先を向けた。
民主新顔の野田国義氏(55)は、県内で会った多くの人たちがアベノミクス効果の実感がないと言っていたことに言及。「富裕層には恩恵があるかもしれないが、生活者にとっては『アベノリスク』。私たちは暮らしを守る」と力を込めた。
みんな新顔の古賀輝生氏(49)は「規制緩和が自民党の抵抗勢力によって骨抜きになっている。業界団体の支援を受ける政治に、真の成長戦略は進められない」と批判。消費増税に対しても「まだ国民に景気回復の実感が行き渡っていない」と反対を唱えた。
共産新顔の真島省三氏(50)も「成長戦略と称して非正規雇用やただ働きを広げては、景気が良くなるはずがない」と指摘。「暮らしが良くならないアベノミクスは景気対策の名に値しない」と切り捨てた。
維新新顔の吉田俊之氏(57)はアベノミクスには直接触れなかったものの、「既得権でがんじがらめになった国の形を変えなければ、みなさんの生活は変わらない」と主張。「自民党がダメなら民主党、民主党がダメなら自民党という政治は終わりにしたい」と自民、民主両党を批判した。
安倍晋三首相の地元・山口。農林水産相として安倍内閣に身をおく自民現職の林芳正氏(52)はアベノミクスの成長戦略に触れ、「しっかり実行していく。そのためには負けられない選挙だ」と訴えた。争点の一つともみられている日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加については触れなかった。
4月の参院山口補選では、自民新顔が安倍政権の継続を前面に訴えて当選。林氏の陣営や自民党県連は、今回も首相の地元で圧勝することが政権の後押しにつながる、としている。
対する共産新顔の藤井直子氏(61)は、林氏が農水相であることを踏まえ、日本のTPP交渉参加に触れ、「農業を守るのが仕事なのに、国をアメリカに売り渡し、農林水産業を壊滅させる。こんな人に負けるわけにいきません」と力説した。
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朝日新聞官邸クラブ