■維新・橋下共同代表
参院選特集ページはこちら【左古将規】公示日の4日夜、橋下徹は大阪市内のホテルで党の公式インターネット番組の生放送に臨んだ。視聴者は5万人。橋下は高揚した口調で訴えた。「ネット選挙の解禁で、情報を広げる主体が政治家から国民に移った。新しい政治元年だ」
橋下はネットを駆使している。2008年に就任した大阪府知事時代からB5サイズのノートパソコンを持ち歩き、公務の合間や移動の車中で広げる。メールで指示を飛ばし、メディア報道の検索にいそしむ。
中でも代表的なのがツイッターだ。11年に始めて以来、フォロワー(登録読者)数は国内の政治家で最多の112万人を超え、風雲児となった。
投稿は多い時は1日100件超。「バカな新聞」「無能な記者」と時に過激な言葉で攻撃し、ネット選挙解禁前の昨年の衆院選でも「僕は選挙後に逮捕されるかも」と街頭で訴えながら続けた。「妻にも子どもにも『まだ打ってるの?』とバカにされながらカチャカチャ打ってる。深夜に暗いですよ」。ネット番組でそう自嘲気味に明かした。
大阪市長でもある橋下はほぼ毎日、登庁・退庁時に記者団の取材に応じる。長い時は1時間以上。自らの発言とネット発信を原動力に、昨年9月に国政政党を結成すると、衆院選で野党第2党と足場を固めた。一方、憲法改正で安倍晋三首相ら政権との連携も見据える。参院選でも躍進し、与野党間で存在感を高め、次の総選挙で一気に首相候補として立候補――。党内で語られてきたシナリオだ。
だが、5月以降、旧日本軍慰安婦をめぐる一連の発言などにより橋下はかつてない逆風にさらされる。維新の勢いは失速し、共同代表の石原慎太郎はツイッターをやめるよう忠告した。
34人を擁立した6月の東京都議選は2議席と惨敗。石原に電話で「裸の王様だった」と謝罪した。それでも周囲には「自分が前面に立って審判を受けたい」と語り、参院選までの続投を決めた。党内では参院選後も共同代表の続投を求める声が根強いが、本人は参院選で持論を訴え、その結果に進退をかけるつもりだ。
7日、橋下は千葉県船橋市で40分以上熱弁をふるうと、「頑張ってー」と言う聴衆に笑顔で答えた。「頑張ってねっていう声援はあまり要りません。票をください。既得権を打ち破るために、どうかみなさんの票が欲しいんです」=敬称略
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■生まれ:東京都
■出身校:早稲田大政治経済学部卒
■家族:妻と3男4女
■趣味:バイクに乗ること(知事就任前)
■ネット力:ツイッターのフォロワー数 112万8104人(8日午後7時現在)
■歩み
2008年 大阪府知事に初当選
10年 大阪維新の会を設立、代表に就任
11年 大阪市長に初当選
12年 日本維新の会を設立、代表に就任
太陽の党と合併し、党代表代行に
13年 党共同代表に就任
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朝日新聞官邸クラブ