【広島敦史】原発に関する政策について、今回の参院選と昨年の衆院選の候補者の考えを比べると、自民党が原発推進に傾く一方、民主、公明両党などでは再稼働に慎重な姿勢が強まっている。朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室の共同調査でわかった。意見の相違がより明確になった半面、選挙戦で原発問題を重視する候補者の割合は大きく減った。
参院選特集ページはこちら朝日・東大谷口研共同調査はこちら調査では「定期検査で停止中の原発の運転再開」と「電力に占める原発比率を2030年代までに0%」にすることへの賛否を、候補者に5段階で尋ねた。
自民候補は衆院選当時も今回も「運転再開」に賛成寄り、「原発ゼロ」には反対寄りで共通している。ただ今回は、運転再開への賛成派、原発ゼロへの慎重派の割合がともに増えた。参院選公約に原発再稼働方針が明記されたことなどを反映しているとみられる。
日本維新の会は、運転再開に反対寄り、原発ゼロに賛成寄りの意見が強いが、自民同様にどちらの質問でも原発推進側に近づいた。
逆に民主党は、衆院選時にほぼ中立だった運転再開への姿勢が、はっきりと反対寄りに移った。野田前政権で再稼働にかじを切ったが、野党となった今回は自民との違いを強調する意識が働いているようだ。
公明党は運転再開に反対寄りになり、みんなの党、新党大地も反対色を強めている。共産、社民両党は反対で一貫。生活の党、みどりの風は全員が反対派だ。
一方、候補者が「選挙で重視する政策」を三つ選ぶ質問で「原発・エネルギー政策」を挙げたのは、全体で衆院選時の47%から30%へと大きく減少。自民は衆院選時(6%)よりさらに少ない4%にとどまる。
民主も36%から19%、公明は22%から5%、みんなは78%から47%、維新も16%から5%へと減少。経済政策への関心が高まる一方、原発問題への関心は低くなり、争点から外れがちな状況だ。
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朝日新聞官邸クラブ