【仲田一平、小川直樹】今回の参院選から始まった「ネット選挙」。候補者が選挙中でもホームページやツイッターなどで情報発信できるようになったことで、これまで公示後はほとんど接点がなかった候補者同士で争点についての「論戦」の芽が出始めた。
青森選挙区の候補者一覧参院選特集ページはこちら《青森県の候補者で、原発・核燃について態度が明確なのは共産・私だけ。全国でいくら『脱原発』を看板にしていても、青森でその看板を隠しているようでは、本気度が問われます》
公示翌日の5日。原子力関連施設が集中する下北半島での街頭演説を終えた共産党の吉俣洋氏が、ツイッターで問題提起した。「脱原発」が党の公約である候補者が街頭演説などで原子力政策にほとんど触れないことに疑問を呈した。
そのことを意識してか、生活の党の現職平山幸司氏は9日に動画を配信した。
《『即時ゼロ』は非現実的。でっかいタンカーが動いているのを、バッと一時停止させるのは難しい》
この日、東通村で報道陣の取材に応じ、原子力政策の認識を問われた際の発言を収録した動画を流した。
これに吉俣氏はすぐにツイッターで反応。《平山さんが疑問にこたえてくれています。中身は同意できませんが、誠意ある姿勢に敬意を覚えます》。吉俣氏は取材にこう話す。「特定候補の問題でなく、私以外で原発や憲法など大事な問題が語られないのは異常な状態との思いからだった。候補者はネットでも積極的に主張を発信すべき。論戦になればなお良いと思う」
一方、吉俣と平山両氏はツイッターのフォロワーからの激励や疑問にも丁寧に反応し、「双方向性」を重視する。平山氏は「『無党派層』に加え、今後はネット上で影響力を持つ『ネット層』の存在も無視できなくなるだろう」と話す。
ただ、こういった動きはごく一部にとどまる。
みんなの党の波多野里奈氏は、「ツイートでは真意は伝わらない」として、街頭演説の日時と場所が主に投稿内容だ。取材に「(他候補のツイッターは)見る余裕がない」と話した。
自民党の滝沢求氏もツイッターを使うが、公示前に取得したアカウントでの投稿数は13日夕までに30回にとどまる。小泉進次郎衆院議員が来県した際は《私を見て下さい!!(笑)》と、自身の人柄をにじませた。無所属の工藤信氏はブログでエネルギー政策にも触れるが、自身の経験を踏まえた農業政策の主張中心だ。幸福実現党の石田昭弘氏もブログを活用している。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞官邸クラブ