財務省は15日、09年度予算の概算要求基準(シーリング)の骨格を固めた。07、08年度と同様、「社会保障費2200億円抑制」「公共事業費3%減」などの歳出の上限を設け、歳出削減路線を維持する。医師不足対策など重要課題には予算枠を別に確保するほか、要求額の上積みを認めることも検討する。
シーリングは、各省庁が8月末に予算を要求する前に財務省が各分野の上限額を設ける仕組み。今後、与党との調整や政府の経済財政諮問会議の議論を経て、29日にも閣議了解する見通し。
07、08年度予算のシーリングは「骨太の方針06」で定めた各分野の歳出削減目標を反映。09年度予算も6月に閣議決定された「骨太08」で「骨太06にのっとり最大限の削減を行う」ことが明記された。
額賀財務相は15日、首相官邸に福田首相を訪ね、09年度予算のシーリングを協議。「骨太08」にのっとり歳出削減の枠組みを維持し、財政規律を守ることを確認した。
財務省は、(1)最大1兆円程度と見込まれる社会保障費の自然増を2200億円抑制(2)防衛費・大学関係予算の1%削減(3)公共事業費やその他の経費は3%削減――といった上限を設定。政策的な支出である一般歳出の上限は08年度予算よりわずかに多い47・5兆円前後になる見通しだ。
社会保障費の抑制には、厚生労働省や与党厚労族議員から「もう限界」といった声が出ているが、財務省は「雇用保険の国庫負担削減や後発医薬品の利用促進などで達成可能」とみている。秋以降の予算編成で焦点になりそうだ。
福田首相が打ち出した道路特定財源の一般財源化の方針はシーリングでも言及する方向だが、道路整備費の削減額など予算配分見直しの規模は示さない。与党内の議論が遅れているためで、この部分も予算編成作業で検討する。