安倍晋三首相(自民党総裁)は22日、党本部で記者会見し、集団的自衛権の行使容認に向けた議論を来月にも再開する考えを表明した。関連法の整備を政府提出で行う意向も示した。参院選の大勝を受け、9月に任期が切れる石破茂幹事長を続投させる方針も固めた。
集団的自衛権は同盟国などが攻撃されたときに自国への攻撃とみなし、共同して対処する権利。歴代内閣は「国際法上は保有しているが、憲法9条との関係で行使できない」としている。首相は記者会見で「安全保障環境が大きく変わる中で国民を守るために何が必要かという観点から引き続き議論を進める」と述べ、中断している私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)での議論を加速させる考えを示した。
さらに「(憲法)解釈をただ変えればいいということではない。部隊が対応するには法的な裏付けが必要だ」と指摘。集団的自衛権行使の手続きを定めるため自民党が準備してきた国家安全保障基本法案については「私は閣法(政府提出法案)であるべきだという考えだ。党とよく話したい」と述べた。政府提出法案は議員立法と違い、提出前に憲法との整合性で内閣法制局の厳格な審査を受ける。
集団的自衛権の行使容認には公明党が慎重姿勢だ。首相は22日昼、公明党の山口那津男代表と国会内で会談し、引き続き自公両党で連立して政権運営を進める方針を確認。山口氏はこの日の記者会見で「憲法の解釈を一夜にして変えるのは別の懸念をもたらす可能性もある」と述べた。そこで首相は会見で「公明党の理解を得る努力も積み重ねていきたい」とも強調した。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞官邸クラブ