安倍政権は麻生太郎副総理の発言撤回で事態の幕引きを図る。ただ、政権のアキレス腱(けん)とも言える歴史認識をめぐる失言には与党内にも困惑が広がる。野党は2日に召集される臨時国会で追及する構えだ。
麻生氏発言に関する記事はこちら菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で「安倍内閣としてはナチス政権を肯定的にとらえることは断じてない」と述べ、批判の払拭(ふっしょく)に努めた。だが、自民党の外相経験者は「ナチスにたとえるのは不適切。まったくお粗末な人だ」と批判。自民党のベテラン議員は「撤回するのは当たり前。参院選期間中でなくてよかった」と語った。公明党の山口那津男代表は会見で「枢要な立場にある政治家は発言に重々配慮することが重要だ」と語った。
民主党の大畠章宏幹事長は1日、東京都内で記者団に「外交問題まで大きく影響する可能性は否定できず、国益を損ねる発言だ」と述べ、臨時国会で追及する考えを示した。日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は「行き過ぎたブラックジョークだったのではないか。ナチス・ドイツを正当化した趣旨ではない」と市役所で記者団に語った。さらに「むしろ憲法を過信してもダメ、憲法改正論議を心してやらなければいけないという趣旨だったのではないか。表現上問題があれば麻生大臣の判断で修正されればいい」とも指摘した。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞官邸クラブ