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総選挙の夏、静かな「靖国」 問題決着は見えぬまま(1/2ページ)

2009年8月15日5時30分

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 総選挙が近づく中で、64回目の終戦記念日を15日に迎える。2大政党の両党首は靖国神社参拝の見送りを表明し、閣僚でも参拝を明言したのは1人だけ。総選挙の争点にもならず、小泉政権時代の騒がしさは跡形もない。選挙結果がどうあれ、「静かな靖国」がしばらく続きそうだ。

 就任後初の15日を迎える麻生首相は、政府主催の全国戦没者追悼式に先立ち、千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れるが、靖国参拝はしない。その理由を10日、記者団にこう語った。

 「国家のために尊い命をささげた人たちを政争の具とか選挙の騒ぎとか、新聞のネタにするのは間違っていると思います。騒ぎから遠くに置かれてしかるべきもんですよ」

 就任前は、年1回程度、参拝していた。だが、就任後は春と秋の例大祭に「内閣総理大臣」の肩書で真榊(まさかき)を奉納するにとどめている。

 首相が靖国問題の考え方をまとめたのは小泉政権末期。06年8月8日付の朝日新聞に靖国神社の「非宗教法人化」を呼びかける論文を寄稿し、「天皇陛下のご親拝の実現を願う立場」から、靖国神社を任意解散し特別立法で「国立追悼施設靖国社(招魂社)」とすることを提唱した。

 小泉首相が「終戦記念日の靖国参拝」という自民党総裁選の公約を果たしたのは、麻生論文が掲載された1週間後だ。翌月には「小泉後継」を決める自民党総裁選があり、アジア外交の立て直しが最大の争点となり、総裁候補の麻生氏と安倍晋三氏はともに「政局にすべきではない」と靖国論争の沈静化を図った。

 靖国参拝は政権の求心力を高める面もあるが、国論を二分して政権の体力を消耗させる――こんな認識が広がり、ポスト小泉の首相らは軒並み参拝を見送ってきた。

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