2009年9月10日22時50分
民主党の公約である「高速道路無料化」の影響を調べた試算を国土交通省が公表していなかった問題で、同省道路局が遅くとも08年4月時点で試算の存在を把握していながら、その後も民主党議員の質問主意書に対して「試算を行ったことはない」との答弁を繰り返していたことが分かった。同省の谷口博昭事務次官が10日の記者会見で明らかにした。
谷口氏によると、07年10月以降、同省国土技術政策総合研究所(国総研)が所管の財団法人・計量計画研究所に無料化に伴う経済効果などを試算するように依頼したが、08年4月にまとめた最終報告書には、当時社会実験で実施していた「3割引き」「5割引き」に対応した試算だけを載せ、無料化の試算は載せなかったという。
国総研と道路局は情報交換しながら調査をしていたという。谷口氏は無料化試算の存在について「(道路局は)認識していたと思う」と述べ、報告書作成前に把握していたことを認めた。
だが、国交省は07年11月以降の民主党議員の「無料化の経済効果を試算したことはあるか」という国会での質問や質問主意書に対して再三、試算を否定。09年2月、国会で試算の存在を指摘され、初めて認めた。谷口氏は「最終的な報告書としての試算は行っていないという旨を回答した」と弁明した。(津阪直樹)