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開門すべきか否か…民主の試金石 諫早干拓、地元は二分

2009年9月21日10時15分

写真:開門を訴える横断幕を広げてアピールする原告漁民ら。新政権で開門実現に期待を寄せている=14日、長崎市の長崎地裁前開門を訴える横断幕を広げてアピールする原告漁民ら。新政権で開門実現に期待を寄せている=14日、長崎市の長崎地裁前

 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防排水門を開門すべきか否か、政権に就いた民主党が有明海を挟んで割れている。佐賀県連は、堤防閉め切りが漁業不振の原因と疑い、開門を訴える漁民らと足並みをそろえる。だが、長崎県連は、開門が農業や防災に悪影響を及ぼすと恐れる干拓地周辺住民側に立つ。対立をどう乗り越えるか。鳩山新政権の力量が試される。

 「新政権には、開門の工事費を新年度予算に盛り込むよう働きかける」

 開門を求める訴訟の原告らが14日夜に長崎市で開いた集会で、馬奈木昭雄弁護団長がこう訴えると、原告漁民の平方宣清さん(56)=佐賀県太良町=も「国政の流れが変わった今が有明海を再生する最後のチャンス。民主党に賭けたい」と続いた。

 原告らが新政権に期待するのは、97年の堤防閉め切り以来、菅直人副総理らが「無駄な公共事業からムツゴロウを救え」などと事業を批判し続けてきたからだ。

 しかし、諫早湾干拓事業を巡る民主党のマニフェストは実際には揺れ動いている。

 菅氏が党の代表だった03年衆院選では「事業見直し」の方針を掲げていた。だが、97年当時、菅氏らの行動を「パフォーマンス」と批判していた小沢一郎幹事長が代表に就いた07年の参院選ではマニフェストから姿を消し、「正式ではない」(鳩山首相)政策集にしか載らなくなった。

 しかし、それでも、開門を求める訴訟の一審原告に加わった県連代表の原口一博総務相(佐賀1区)らは09年の衆院選で「開門調査は党の方針」と訴え、議席を得た。

 一方、4小選挙区で民主党が全勝した長崎県連は09年度の活動方針に「開門調査については、排水門の開放は行わないことを是としています」とうたっている。県連の高木義明代表(長崎1区)は「既に多額の経費を使って完工した。これを開ければ税金の無駄遣い。新たな混乱も出る」と強硬だ。

 赤松広隆農水相は17日の就任記者会見で「正直ベースで言うと、民主党の中でも地元と中央では若干認識が違う。当然地域性もあるので、仕方ない」と率直に述べたうえで「もう少しちょっと考えさせて下さい」と言葉を濁した。(市川雄輝)

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