鳩山政権が進める今年度補正予算見直しで国土交通省は9日、執行を凍結する事業を初めて公表した。総額9170億円で、同省予算の39%にあたる。全国6区間の高速道路4車線化工事の全面凍結に加え、東京外郭環状道路(外環道)も予算の9割を凍結した。整備新幹線5区間、733億円は全額執行を認めた。
9日は行政刷新会議への2次回答期限で、国交省は2日時点の1次回答から295億円増額した。各省も見直す事業を提出。内容は公表されていないが、1次回答での総計約2.5兆円に1500億円程度は上積みされたとみられる。鳩山政権は3兆円の確保を目指し、来週中に執行を止める事業を閣議決定する。
国交省の凍結事業は、馬淵澄夫、辻元清美両副大臣らが会見で明らかにした。凍結額の4割にあたる3890億円が道路関連で、うち4車線化が2613億円を占める。東京外環道は予算71億円のうち測量設計費を除く66億円を凍結した。首都高速・阪神高速の耐震化・予防保全対策事業1211億円も凍結した。
馬淵副大臣は高速道路の計画決定の方法そのものも見直す考えを表明。10年度当初予算の概算要求では6区間の4車線化のほか、外環道、日本海沿岸東北道、名古屋環状2号線など4区間の事業費を盛り込まないことを示唆した。
東京外環道練馬―世田谷間は総工費約1.3兆円の大型事業で、東京都などが建設を強く求めているが、地元住民の反対もある。国交省は新たな計画決定の仕組みをつくるまでは高速道の延伸を見合わせる考え。来年度以降も道路予算は大幅に削られる見通しで、外環道の着工が遅れる可能性が高まった。
羽田空港や神戸港など、拠点空港・港湾の機能強化事業も全額に近い執行を認めた。
このほか厚生労働省が、地方の医師不足対策の「地域医療再生臨時特例交付金」の一部の執行を止めるなどして854億円を追加、経済産業省は210億円を積み増した。一方、農林水産省などは「ゼロ回答」だった模様だ。