建設が続く羽田空港の国際線ターミナル。奥には工事中の第4滑走路が見える=朝日新聞社ヘリから、戸村登撮影
前原誠司国交相(中央)と会談する橋下徹大阪府知事。左は辻元清美副大臣=12日、大阪府泉佐野市、新井義顕撮影
前原誠司国土交通相は13日の閣議後の会見で、羽田空港を24時間使える国際的なハブ(拠点)空港にしていく方針を明らかにした。国際線は成田空港、国内線は羽田を中心にしてきた「内際分離」の原則を転換。来年10月の羽田拡張を機に、アジアの有力空港と競争できる体制づくりを目指す。
前原氏は「(韓国の)仁川空港に日本のハブ空港(の機能)を取られてしまっている」と、日本の地方空港から仁川経由で海外に結ばれる路線が増えている現状を問題視した上で、「日本にハブをつくらなくてはならない。ハブになり得るのは、まず羽田だ」と述べた。
前原氏は12日、大阪府泉佐野市でアジア太平洋航空局長会議に出席後も記者団に「(来年10月にできる)4本目の滑走路を契機に内際分離の原則をとっぱらい、羽田の24時間国際空港化を徐々に目指していきたい」と述べた。
羽田の国際化は森内閣当時の扇千景国交相が主張し、01年に解禁。現在はソウル、上海、香港の各路線に限り「定期チャーター便」(発着回数は年約9千回)を運航している。新滑走路完成後はアジアへの定期便が年3万回分開設され、欧米などにも定期便を飛ばす計画。成田より都心に近く、ビジネス客を中心に内外からの利用増を見込める。
ただ、成田には激しい建設阻止闘争を押し切って開港した経緯もあり、国交省は羽田の国際化に慎重な姿勢をとってきた。羽田に開設する欧米便も成田が使えない深夜・早朝に限り、国際線の「成田中心」は維持する立場だった。今回の前原国交相の発言はこの原則の撤廃に踏み込む内容で、昼間の欧米便運航などが検討される可能性もある。