来年度予算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議は11日、初日の「事業仕分け」を国立印刷局市ケ谷センター(東京都新宿区)で行った。対象23項目のうち農道整備事業(概算要求額約168億円)や若年者雇用対策の「若者自立塾」(同約4億円)など計約500億円、7項目で「廃止」を打ち出した。さらに地方移管や予算の大幅削減なども含め全事業について見直しを求めた。
仕分け結果が来年度予算に反映されるかどうかは、最終的には財務省の予算査定で決まる。「廃止」と判断された事業の所管省庁からは「結果は参考程度にしかならない」(政務三役の一人)との声も出る。ただ鳩山由紀夫首相は仕分け結果を類似事業などに反映するよう指示する方針で、今後の予算編成に大きな影響を与える。
藤井裕久財務相も11日の記者会見で「事業仕分けで出た結論は、的確に査定するように(主計局に)指示した。元の木阿弥(もくあみ)にはしない」と、仕分け結果を尊重する方針を明言。鳩山首相も同日夜、首相官邸で記者団に「徹底的に見直そうと非常に力が入っている。滑り出し好調、真剣になってるなと、うれしく思う」と語った。
「廃止」と判断した事業には、100億円を超える大型公共事業が含まれる。国土交通省の国土・景観形成事業推進調整費は「予備費で対応可能」、農林水産省の農道整備事業は「歴史的使命を終えた」と判断。厚生労働省の健康増進対策費、若者自立塾、文部科学省の子どもの読書活動の推進事業と子どもゆめ基金、小学生への英語教育などソフト事業にも「政策効果が不透明だ」などと指摘した。
国交省の下水道事業や農水省の農業集落排水事業は、自治体の判断を重視すべきだとして「地方移管」となった。ともに今後、具体的な移管方法や時期をめぐり、地方側との調整が必要となる。
廃止や移管ではなく、来年度予算への計上を「見送り」と判断したのは、厚労省のレセプトオンライン導入のための機器整備補助。「オンライン化は必要であるという認識は変わりないが、やり方についてもっと慎重に吟味をして国税を投入すべきだ」(尾立源幸参院議員)とした。