13日に開かれた日米首脳会談で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題への対応をめぐり、鳩山由紀夫首相がオバマ米大統領に対し、「私を信頼してほしい」と伝えていたことが分かった。日米外交筋が明らかにした。オバマ氏は翌日の演説で、閣僚級作業部会を通じて日米合意を履行するとの認識を示した。首相の発言を聞いて合意通りに進むと受け止めた可能性がある。
普天間移設問題についてはオバマ氏側から取り上げた。別の関係者によると、首脳会談でオバマ氏は鳩山政権が日米合意の検証を進めていることには理解を示したが、「基本は守るべきだ」と日米合意の履行を求めた。「我々は良き友人だ。基地のインパクトを最小限にすべきだ」とも述べた。
一方、首相は総選挙の際に普天間飛行場の県外や国外移設を目指す考えを訴えた経緯を説明。その結果「沖縄県民の期待が高まっている」と状況を伝えた。その上で、最終判断の方向性は示さずに「私を信頼してほしい」と理解を求めたという。
首脳会談前には、「日米間のぎくしゃくぶりを際立たせる普天間問題には踏み込まない」との観測が強かった。外務省幹部は「首脳会談ではっきりものを言った方がよいとの判断が米側にあった」と説明している。
首相は会談後の共同記者会見の冒頭で「『バラク』と『由紀夫』という呼び方も定着してきた」と発言し、オバマ氏との信頼関係の深さをアピールしていた。しかし、オバマ氏が翌日の演説で示した認識に対し、首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するため訪れたシンガポールで、作業部会は「日米合意が前提ではない」と記者団に指摘。両首脳の認識の食い違いがあらわになった。
オバマ氏の発言を直後に否定したことで、米側に不信感を与えた可能性もある。