中小企業等金融円滑化法案の採決を前に、衆院本会議場から退席する自民、公明の議員たち=20日午前0時33分、飯塚悟撮影
中小企業等金融円滑化法案が衆院本会議で可決。自民、公明両党の議員は欠席した=20日午前1時10分、飯塚悟撮影
中小企業や住宅ローン利用者を対象に、金融機関に借金の返済猶予を促す「中小企業等金融円滑化法案」が、20日未明の衆院本会議で民主、社民、国民新、共産各党の賛成多数で可決され、参院に送られた。自民、公明両党は本会議での採決を前に退席した。与党は残るすべての内閣提出法案を20日に衆院で採決する構えも見せており、野党の反発はさらに強まりそうだ。
19日昼の衆院財務金融委員会で、与党が同法案の採決を強行したことに野党が反発。自民党は同委員会の玄葉光一郎委員長と衆院議院運営委員会の松本剛明委員長の解任決議案を衆院に提出した。
返済猶予法案の実質的な審議は18日に始まったばかり。社民党の重野安正幹事長は19日に「法案成立に全力を挙げるのが与党としての任務だと割り切っている」と語ったが、自民党の大島理森幹事長は「なぜこんなに急ぐのか。国会のルールを政治主導でむちゃくちゃに変えるのは許されない」と批判した。
採決のための本会議をめぐり、与野党は19日夜まで断続的に協議を続け、本会議開会は午後9時過ぎにずれ込んだ。玄葉、松本両委員長の解任決議案は与党の反対で否決された。
与党は20日の参院本会議で返済猶予法案の趣旨説明をする方針。さらに与党は20日午後の衆院本会議で、国家公務員給与改正法案、インフルエンザ対策法案、郵政株式売却凍結法案、北朝鮮貨物検査法案など内閣提出の残り11法案の採決を強行する構え。民主党の山岡賢次国対委員長は「明日はやるべき法案を衆院の委員会、本会議で可決する固い決意で臨んでいく」と語った。
鳩山由紀夫首相は19日夕、「経済が厳しいという状況で、やむにやまれずという思いだと思う」と首相官邸で記者団に語り、採決強行への理解を求めた。