【疋田多揚】自民党の安倍晋三総裁は21日、党本部で記者会見し、総選挙公約を発表した。経済成長を重視するとともに、外交や教育分野で保守色を前面に出した。安倍氏は環太平洋経済連携協定(TPP)については慎重姿勢を守りつつ、公約に掲げた前提条件をクリアできれば交渉参加を容認する姿勢も示した。
選挙公約では、TPPについて「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対する」と明記。さらに、自動車などの工業製品の数値目標は受け入れない▽国民皆保険制度を守る▽食の安全安心の基準を守る▽外資が国を訴えることのできるISD条項に合意しない▽政府調達・金融サービスは我が国の特性を踏まえる――との条件を列挙した。安倍氏は会見で「前提条件を突破でき、国益が守られれば交渉するのは当然だ」と強調した。
また、名目3%以上の経済成長の達成を公約に掲げ、大胆な金融緩和策を講じる必要性を指摘。政府と日本銀行が協定を結び、物価目標(2%)を定める。ただ、最終案で「改正を含め」としていた日銀法については「改正を視野に」と表現を弱めた。一方、日銀の白川方明(まさあき)総裁らの批判に対し、安倍氏は「建設国債を日銀が直に買うと言っているのではない。市場から買う」と説明した。