消費増税と社会保障の一体改革で、財務省は26日、低所得者の税負担軽減や現金を渡す「給付つき税額控除」を導入したときの必要額の試算を明らかにした。消費税率5%幅の引き上げで13.5兆円の税収増が見込まれるが、年収550万円以下の世帯を対象に食品の増税分を返すと、年1兆円の支出増になるという。
26日の民主党税制調査会に示した。試算は、平均の世帯年収550万円で単純に線引きしたもので、ひとり暮らしも子どもが多い家族も区別していない。そのため、全世帯の6割が給付つき税額控除の対象となり、必要額もふくらんだ。実際の制度設計では、対象の世帯収入を低くしたり、家族の人数で給付額を変えたりする方向だ。
また、食品など生活必需品だけ税率を低くする「複数税率」を導入すれば、少なくとも3.1兆円の税収減になるとの試算も示した。
政府・民主党は、税率が10%以上になったときの低所得者対策は、複数税率ではなく、給付つき税額控除とする方針を固めている。野田政権がまとめる一体改革の「素案」にこうした方向性を盛り込む方針だ。