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トランプ相場の今、資産運用で打つべき手、避けたい手

フィナンシャルプランナー藤川太さん・講演録

更新日:2016年12月15日

 「トランプさんのつくってくれた相場で利益を取って、金持ちサイクルに入ろう」。
 ファイナンシャルプランナーの藤川太さんが11月、「定年後のお金に困らないマネー術」「64歳までに考える老後資金」をテーマに東京都新宿区の朝日カルチャーセンター・新宿教室で講演した。年金や相続、運用など資産設計についてわかりやすくアドバイスした。11月25日は、過去の世界的な経済ショックの歴史とトランプ次期米大統領の市場への影響を絡ませて株などへの投資のタイミングについて語った。

●年齢が高い人が株で失敗するパターン

 運用の相談は年齢の高い層の人からの相談が多いのが特徴です。
 かなりの金額を投資して大きく損をしてどうにかしてほしいという相談が多い。若い人より、年齢の高い人が多い。

 なぜ、失敗しているのか。

 一般的に個人の資産運用は「買い」からしか、スタートできない。株を買う。不動産を買う。値段が高くなった時に売れば儲(もう)かる。値段が下がった時に売れば損をする。単純にこれだけの話だ。

 みなさんが、失敗しているパターンを分析すると……。

 投資を始める時は、景気が良くなっていて雑誌や新聞に儲かった人がいっぱい出ていて、おれも儲かるのではないかと思って始める。株価や不動産価格がかなり上がった後に(運用を)始める。ところが、経済ショックが起きた時に、びっくりして、安いときに売ってしまう。つまり上がった時に買って、下がった時に売ってしまう。

 (価格が)上がった時はむしろ買うのは慎重にしなくてはと判断する。これさえわかれば、安い時に買って、高い時に売ることができる。

●経済ショックが何年おきか計算してみる

 今、好景気と思っている人は何人いますか? 株価で見ると今は好景気だが、実感で見ると好景気ではない。

 好景気を判断することは難しい。バブル最盛期の時に多くの人がおかしいと思っていなかった。だからみんな巻き込まれた。

 逆に不景気はわかりやすい。過去の経済ショックをみなさん思い出してみましょう。

 例えば、2008年9月のリーマン・ショック。株価が大暴落した。みんなもうビビッた。

 その前の経済ショックは、2001年から2002年に起きたエンロン・ワールドコムショック。株価が大暴落し、保険会社がつぶれそうになった。足利銀行が失敗した時期だ。

 1997年にはアジア通貨危機があった。当時はお金がどんどん新興国に入った。新興国のマーケットは小さなプールのようなものだ。クジラのような大きなお金が小さなマーケットに入り、その結末として新興国のマーケットが大暴落した。

 同時期に、山一証券・三洋証券が破綻(はたん)した。日債銀 長銀、拓銀が破綻した。こんなすごい事件が起きた。経済ショックが起きた時は「大変大変だ」と騒ぐので分かりやすい。でも時間が経つとケロッと忘れてしまう。

 経済ショックは何年おきに起きているか計算してみてください。

 経済ショックは、4年から7年おきに起きている。この時に、大きな損をしてしまうと、「大変だ。大変だ」と売ることばかり考えてしまいがちだ。(反対に)手持ち現金を十分持って「経済ショックが来た。買うチャンスだ」と思える余裕があったらどうだろう。リーマン・ショックの時にトヨタ(自動車)の株が2000円台まで下がった。その後8000円台まで上がった。

 安く買えた人は、後に景気回復局面が来ると、値段が十分上がったから売ろうという気になる。これは金持ちサイクルだ。私の所に相談に来る富裕層の人は、現在キャッシュポジションを厚くしている人が多い。

 2008年から7年後はいつになりますか。それは、去年(2015年)だ。

 経済ショックが4年から7年に1度起きると考えると、もう何が起きても驚かないぐらいになっている。景気拡大局面はそんなに長く続かないからだ。

 トランプさんがポーンと言葉をぶち上げるだけで金利が急上昇した。金融市場に与えたインパクトはものすごく大きかった。

 ただ、調子に乗って大きな金額を投資するのは注意したい。今、もうピークに近いのではないか。「ここで本当に買ってもいいのか」と考えながら慎重に投資することが、まず、最初だ。

 むしろ、すでにいっぱい投資している人は、トランプさんのつくってくれた相場で売って少しでも利益を取って身軽になることも考えたい。身軽になるならここがチャンスだ。もしも、いっぱい投資したまま価格が急落していっぱい損をすると、もう二度とやりたくなくなる。怖くて突っ込んでいけなくなる。ここでの立ち振る舞い方で決まる。

 

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