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浅田次郎さん、江戸時代を語る 時代小説「空前のブーム」

「時代小説の基礎知識」Reライフフェスティバル2017

更新日:2017年03月13日

 小説「壬生義士伝(みぶぎしでん)」などで知られる作家の浅田次郎さんは「時代小説の基礎知識」をテーマに講演した。

 今は空前の時代小説ブームです。理由の一つは、現代を舞台にした小説がつまらなくなっていること。恋人同士のすれ違いは見せ場ですが、携帯電話の登場で成立しなくなった。みなさん、ロマンチックなものを求めて時代小説を読んでいる。女性読者が増えているのもそのためでしょう。

 さて、時代小説に出てくる「明け六つ」。よくカッコ付きで(午前6時)と書かれていいますが、実はそうではありません。自分の手のひらを見て、手相が見え始める頃が明け六つ。だから夏と冬では1時間ほど違うんですね。手相が見えなくなり始めるのが「暮れ六つ」です。

 江戸時代から150年ほどたちました。僕らが子どもの頃はまだ江戸時代の習慣が残っていて、世代的に尺貫法の単位などは知っています。1里は約4キロで36町。1町が約110メートルで60間。1間は約180センチで6尺。今もデパートなどでは6尺の棚や3尺のワゴンが置かれています。いったん規格が決まると変えるのが大変なんですね。

 昔の地図で江戸時代の東京をみると、約7割が武家地、1割が寺社地、2割が町人地。人口は約半数が侍で、残り半数が町人です。それにひきかえ、大阪はおそらく9割以上が町人。これが東京と大阪のカラーの違いにつながっている。

 私、徳川家康を尊敬しています。家康は辛抱強いと言われるけども、すごいのは決断力。小田原征伐の後、家康は豊臣秀吉から関八州に行くよう命じられます。日本史上最大の左遷ですよ。ですが家康は迷わない。すぐに江戸に入って水道などのインフラを整備し、都市化していったわけです。

 そして江戸時代270年の間、一度も戦争らしい戦争をしなかった。これは誇るべきことで、世界の人類史をひいてもなかなかない。戦争をしない時代をつくる、この考え方が家康の最大の遺産ではないかと思います。

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