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2012年3月4日18時59分
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救助ロボ 原発奮闘記

図:国産ロボ・Quince(クインス)―何ができるの?拡大国産ロボ・Quince(クインス)―何ができるの?

 東京電力福島第一原発の事故で、災害救助ロボット「Quince(クインス)」が初出動した。設計時には想定していなかった原発事故現場で、建屋内の線量測定などの作業を6回こなした。開発チームの苦闘と、クインスの現場活動を紹介する。

■急階段上り下り、測定・撮影で貢献

 東日本大震災の発生から4日後の昨年3月15日。千葉工業大未来ロボット技術研究センターの小柳栄次副所長は、一本の電話を受けた。「クインスを、福島第一原発に提供できますか?」。東電からだった。

 クインスは千葉工大、東北大などの合同チームによる純国産の災害救助ロボだ。中越地震などで積み上げた経験を基に、2010年に誕生した。カメラや各種センサーを装備。がれきの上を走り回り、階段を上り下りする能力が高く、開発段階から救助ロボの世界大会で何度も優勝している。

■福島第一用に改造

 しかし、原発事故への対応は想定していなかった。強い放射線に耐えるのか。分厚いコンクリートの壁に囲まれた原子炉建屋内で、無線を使った遠隔操縦はできるだろうか。

 現場は、一つ間違うと重大な事態につながりかねない極限状況だ。「入れてはみたが、まったく動かなかった」という失態は許されない。チームは検証を急いだ。

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