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フルイタフォソール化石の復元図=サイエンス誌提供 |
アリクイの仲間そっくりでシロアリを食べていたと見られる初期の哺乳(ほにゅう)類が、アリクイなどよりずっと以前の1億5000万年前のジュラ紀の地層から見つかった。米カーネギー自然史博物館の羅哲西博士らが1日発行の米科学誌サイエンスに発表する。系統が全く異なるのに、食べ物や環境に合わせて体が同じような形になる「収斂(しゅうれん)進化」現象のいい例だという。
羅博士らは、恐竜が発掘されることで有名な米コロラド州のモリソン層という地層から、ネズミ大の哺乳類とみられる化石を発見した。フルイタフォソール・ウインドシェフェリと名付けられたこの動物の奥歯は硬いエナメル質がなく、管状で伸び続ける、という特徴があった。
これは、現生の哺乳類では南米にいるアルマジロやアリクイを含む貧歯目(アリクイ目)や、アフリカのツチブタを含む管歯目(ツチブタ目)などが持つ、物をよくかまない特徴にそっくり。さらに前脚や肩の骨も土を効率よく掘れるように短く丈夫になっていた。シロアリを掘り出して吸うように食べるのに適応したと考えられた。
ところが、現生の貧歯目や管歯目の動物が地球上に現れたのは、6500万年前の新生代の始まり以降。今回発見された動物はそれより1億年近く前で、全く系統が違い、羅博士らは、早くに絶滅したと考えている。
京都大の瀬戸口烈司教授(哺乳類古生物学)は「いつの時代でもシロアリは巣にたくさんいて、これを狙えば食いはぐれることはない。そこを狙ったから収斂進化が起こったといえる。哺乳類がごく初期からこんな適応戦略をとれたというのは驚きだ」と話している。