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マーズ・リコネッサンスによる火星のマリネリス峡谷の衛星画像。層状の地形が、かつて液体の流れで変成した歴史を示しているという=サイエンス提供 |
火星の大峡谷にかつて水が流れたらしい痕跡を、米アリゾナ大グループが見つけた。16日付の米科学誌サイエンスに発表する。
米航空宇宙局(NASA)の最新鋭火星探査機マーズ・リコネッサンスが撮影した高解像度画像で、層状の地形の所々に入った亀裂に沿って、白っぽい帯状の部分を確認した。地球の類似地形との比較などから、水に含まれる物質で、岩石の表面がセメント化したか白く変色したと考えられるという。
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米アリゾナ大グループが「水が流れたらしい痕跡」と指摘する衛星画像は、火星の赤道付近を横切るマリネリス峡谷の「カンドール・カズマ」と呼ばれる地域で得られた。同峡谷は全長が約4000キロ、深さが6〜7キロもある、太陽系で最大級の峡谷だ。
火星では近年、無人探査機による画像撮影やデータ観測によって、「水の存在」を示す証拠が相次いで見つかっている。昨年12月には、米航空宇宙局(NASA)がマーズ・グローバル・サーベイヤーの画像から「過去7年以内に水が流れたと考えられる痕跡を発見した」と発表。極域の地下などには、現在も液体の水が存在している可能性があるとされる。
今回の画像を撮ったマーズ・リコネッサンスは、搭載カメラの解像度が過去最高の探査機の約6倍。周回軌道の高度も255〜320キロと過去の探査機より低く、火星表面の詳細な画像が得られると期待されていた。
「水の存在」が注目されるのは、生命の誕生に不可欠と考えられているからだ。地球以外の太陽系の惑星で唯一、生命存在の可能性があるとされる火星に現在も水があれば、微生物などが見つかる可能性が強まる。
水の有無は有人探査計画にも影響する。宇宙での水の確保は難しく、現地調達できれば長期滞在がぐっと容易になる。