強毒性の鳥インフルエンザの研究論文が生物テロに悪用される恐れがあるとして、米政府の委員会から内容の修正を求められた東京大教授が、研究の概要を初めて明らかにし、「悪用の危険性よりも、論文を公表して研究を進め世界的大流行に備えるメリットの方が大きい」と訴えた。
東京大医科学研究所の河岡義裕教授が日本時間で26日付の英科学誌ネイチャー(電子版)で発表した。
この研究では、強毒性に関する遺伝子を鳥インフル由来、残りは2009年に大流行したインフルエンザA(H1N1)由来のウイルスを人工的に作った。これまでの鳥インフルは、哺乳類同士ではほとんど感染しないが、このウイルスは、くしゃみやせきなどでイタチの仲間のフェレットで感染が広まった。ワクチンで感染が防げることや、抗ウイルス薬で治療できることもわかった。