緊急指定種に指定されたタカネルリクワガタ(左がオス、右がメス)=研究家の井村有希さん提供
昨夏に国内で見つかった新種のクワガタ「タカネルリクワガタ」がインターネットで取引されていたことがわかり、環境省は24日、種の保存法に基づく緊急指定種に指定した。指定で、今後3年間、捕獲や譲渡などが禁止される。13年ぶり4種目の緊急措置。
タカネルリクワガタは、美しい色彩で人気が高いルリクワガタの仲間。体長1センチ程度で、横浜市の医師で昆虫研究家の井村有希さんが発見した。昨年11月に日本鞘翅(しょうし)学会で発表され、新種として記載された。
乱獲を避けるため、生息地は公表されていないが、ある山域の数カ所でしか確認されておらず、個体数もごく少ない可能性が高いという。
しかし、1月にはオスメスの標本1組が13万円近い高値でネット取引されていた。この時点での取引は違法ではないが、学会から通報を受けた環境省が今回の緊急措置をとった。今後は違反すると1年以下の懲役または100万円の罰金となる。同省は生息状況を調べ、希少種として保護していくかどうかを検討する。
井村さんは「ネット取引は残念だが、ひとまずはマニアが生息地に殺到する事態は避けられたのではないか」と話した。