2009年6月19日23時7分
係留中の旧南極観測船「しらせ」=5月25日、神奈川県横須賀港、朝日新聞社ヘリから
南極地域観測統合推進本部は19日、解体処分とすることになっていた旧南極観測船「しらせ」(1万1600トン)について再び保存活用を目指すことを決めた。来月、利用計画を公募し、引き取り手を探す。
旧「しらせ」は昨年4月に最後の南極航海を終え、神奈川県横須賀港に係留されたままになっている。展示保存を目指していたが、改修などに10億円以上、年間維持費は約1億円とみられ、手を挙げた自治体は誘致を断念。企業などから四つの提案が出たが、「収支計画に懸念がある」などの理由でいったんは「保存活用は不可能」とされた。その後、スクラップ鉄の暴落で、解体を請け負う業者が現れず、1年余りたなざらし状態となっていた。
公募に向けては、新たに気象情報会社ウェザーニューズが「買い取って有効活用したい」という意向を示している。資金面から一度は誘致を断念した北海道稚内市の横田耕一市長も「どこであれ、保存の道が開けたのはうれしい」と話している。
新観測船「しらせ」が就航済みで、11月、南極観測に出航する。(中山由美)