2009年6月21日18時5分
いびつな形になったシイタケ=森林総研の馬替由美さん提供
シイタケのかさが極端に小さくなったり、茎の形がいびつだったりで商品価値を失ってしまうのを防ごうと、事前に発生を予測する方法が開発された。森林総合研究所研究交流室長の馬替(まがえ)由美さんらが成功した。遺伝子レベルの解析方法を応用したもので、民間の種菌会社でも試験的に導入を始めるなど、応用に向けた動きが出始めている。
こうした問題が起きる発生率はほぼ1割。ところが、発生不良が25%、形状の異常が25%に及び、生産の半分を廃棄するようなケースが5年前に起きたという。形状が悪くても食べられるが、商品価値が大幅に下がってしまう。
馬替さんらは、従来、悪い影響を与えないと考えられていたウイルスが形状を悪くしていることを発見、遺伝子レベルで解析するRT―PCRと呼ばれる手法で判別できることを突き止めた。菌床に植え付ける前の菌の段階で選別する方法の開発につなげた。
森林総研と共同研究を続けてきた北研(本社・栃木県壬生町)は、試験的に導入し、実用化に向けた選別基準などの検討を始めた。
菌床栽培は、栽培期間を半分近くに短縮できるので増えている。それにつれて原木栽培より被害が目立つようになったようだ。馬替さんは「この方法を使えば、明らかに悪さをするウイルスを排除することができる。発症の予防についても精査したい」と話している。(竹石涼子)