2009年6月25日10時58分
土星を回る探査機カッシーニのイメージ図=NASA提供
カッシーニがとらえたエンケラドス=NASA提供
【メキシコ市=勝田敏彦】土星に行って、その輪をなめる機会があれば、塩辛く感じるかもしれない。土星探査機カッシーニによるそんな発見を、独マックスプランク研究所などの研究チームが25日発行の英科学誌ネイチャーに発表した。
米航空宇宙局(NASA)の探査機カッシーニは宇宙に飛び交うチリを分析する装置を搭載している。観測によると、土星の輪の最外周部分に食塩の成分となる複数のナトリウム塩が見つかった。
カッシーニは05年、土星の衛星の一つエンケラドス(直径約500キロ)から水蒸気と氷が噴出しているのを発見。それら噴出物の一部が土星の輪の最外周部分をつくっており、今回の発見は、エンケラドスに存在すると考えられる地底湖が、塩分を含む「海」である可能性を意味するという。研究チームは「この『海』は生命誕生に適した環境かもしれない」としている。
ネイチャーの同じ号には、エンケラドスからの噴出物にナトリウムは含まれないとする、地上観測グループの論文も掲載された。