2009年7月9日7時14分
北極海の氷の厚さを示す図。青色が氷で、青が濃いほど氷がより薄い。茶色は陸(08年冬)=NASA提供
北極海の氷の厚さを示す図(03年冬)=NASA提供
【ワシントン=勝田敏彦】面積が年々小さくなる傾向にある北極海の海氷が、厚さも薄くなっていることがわかった。米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所が7日、発表した。人工衛星によって観測した。
研究チームが、氷の上面と海面を区別して氷の厚さを測る地球観測衛星ICESat(アイスサット)のデータを使い、冬季(2〜3月)の氷の厚さを調べた。その結果、全体の厚さを平均すると04〜08年の4年間で68センチ薄くなった。地球温暖化や北極海の氷の循環パターンに異常があるため、とみている。
海氷には、厚さが3メートルほどあって夏でも解けない厚い氷と、厚さ2メートル以下で夏になると消えてしまう薄い氷があるが、この4年間で、厚い氷の面積はアラスカ州の広さに匹敵する154万平方キロも減った。夏の間、薄い氷が解けて開いた海面は太陽熱をよく吸収するため暖まり、氷がさらに解けることになる。
北極海の海氷の厚さは米海軍の潜水艦が一部海域で観測したことはあったが、全体で変化が確かめられたのは初。