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2012年10月15日5時1分

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被災地の犬も心に傷 麻布大、ホルモン値から判断

写真:被災地で保護された犬=麻布大提供拡大被災地で保護された犬=麻布大提供

 東日本大震災の被災地で保護されたペットの犬も、強いストレスを感じ、心に傷を負っていたことが麻布大獣医学部のチームの研究でわかった。ストレスの度合いを示すホルモンの数値が高く、学習能力が低下したり、世話をする人への愛着行動があまり見られなくなったりしているという。11日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。

 チームは、被災地で保護した犬と、震災前に神奈川県の保護施設から引き取った犬計25匹を比較した。被災地の犬はストレスの指標になる尿中のコルチゾール値が5〜10倍高く、調査から10週間たった時点でもその傾向が続いていた。教えたしぐさの覚えが悪かったり、人にすり寄るなどの愛着行動が少なくなったりする傾向があったという。

 犬の年齢や育った場所の違いなどの条件をそろえることで、さらに詳しい結果が得られるとしている。麻布大獣医学部動物応用科学科の茂木一孝准教授は「震災で人とのきずなが突然切られ、社会の混乱状況に置かれることで、ペットの犬はより大きな心の傷を負うことが分かった。人と暮らす犬が人の社会に溶け込んで生きていることを裏付けている」と話す。

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