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意外に揺れず、拍子抜け 新南極観測船「しらせ」

2009年12月5日10時54分

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写真:暴風圏でも揺れが少ない南極観測船「しらせ」。艦橋からあがる波しぶきも、これまでより小さい=「しらせ」船上、中山写す拡大暴風圏でも揺れが少ない南極観測船「しらせ」。艦橋からあがる波しぶきも、これまでより小さい=「しらせ」船上、中山写す

 【しらせ船上=中山由美】51次南極観測隊を乗せた観測船「しらせ」(1万2500トン)は南緯55度を越え、暴風圏のまっただなかを進んでいる。揺れは意外に少ない。今年5月に完成したばかりの船体の形に秘密がありそうだ。

 「今日こそはひどいと思ったのに揺れない」。ここ数日、隊員や乗員は、やや拍子抜けした表情だ。南緯40〜60度の海は波やうねりが高く、「ほえる40度、狂う50度、叫ぶ60度」と言われる暴風圏。南極へ入る最初の関門だ。

 客船が付ける「フィンスタビライザー」という揺れ止めが付いていない。海氷を割って進む際に妨げになったり、壊れたりするためだ。代わりに左右両側に二つの減揺タンクをつけた。波や風で船体が傾くと、中に入れた水が左右に行き来して揺れを抑え、元に戻る力を強める。設計上は70度傾いても復元できる。

 旧「しらせ」は、最大で53度も傾いた記録がある。今回の最大はこれまで14度。進行速度や方向でも変わるが、航海科の大串賢さん(39)は「前の船では同じくらいの波や風で23度傾いた」と話す。

 今回の観測隊には、建造を手がけたユニバーサル造船(本社・川崎市)の佃洋孝さん(53)と山内豊さん(51)が同行している。「丸みを帯びていた船底から側面への線を、新船は少し角張らせた効果も出ているのかもしれない」と話す。

 隊員たちは「船酔いはいやだが、どれくらい傾くか体験してみたかった」と不安半分、期待半分だった。

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